HELLO; WE PROVE PART 3

妥当のありか

多様性、っていうのは

すべての在り方を受け入れることでも

自分と異なる意見を認めることでもない

殺人天国にはならないように

嫌いなら嫌いでいいんだ

無理して付き合わなくても

ただ意味のない排除は駄目

“意味のある排除”は、それが妥当なときだけだ

そう世の中、正しいということはないかもしれないが

しかし“妥当である”ということは

これは確実にあるんだ

権利の主張を我がままだと思ってる

別に無茶なことなど言ってないのに

ただ論理的妥当性を求めてるだけなのに

でも契約書ぐらいなくていいだろ、の方が

都合がいい　便利

そんな快楽、いったん味わったら手放すのは難しい

…のはそうなんだけど

ハイヒールの強制をやめろ、という彼女に

それはそれは非難轟々で“このまま”で、と

しかしいざ靴の選択肢が広がったら

特にアクションはなく、かつ反対運動もなし

う〜ん…

万人に受け入れてもらおうだなんて思わない

でもだからってまさかこれほどの規模で

受け入れる、という言葉の問題？

でも、家族にすら拒絶されるだなんて

それでもあなたはこれに異なる解釈をするのだろう

それは差別じゃなく区別だみたいな

それでも“困っている人がいる”ということはわかりそうなものなのに

差別がある、ないの議論は、無意味だ

そう世の中、永遠の真理などはないかもしれないが

しかし“妥当である”ということは

これは確実にあるんだ

メインストリームでも、アンチでも、

オルタナティヴでも、どんな立場でも、

重視すべきは“妥当であること”だ

あるいはその穏便な結果はこれまでの議論の積み重ね

…かもしれないが

いや確かに議論は大切なんだが

しかしとっとと動いてくれなきゃ、俺死んじゃうのよね

なんかさあ、いっそのこと

もう子供欲しい同性愛者はポンポン作っちゃっていいんじゃない？

人海戦術の強行突破ののち、制度が現実に追いつくってあるあるでしょ

それが妥当なことならば

“そんな子供はいじめられてしまうではないか”でもたぶん世の親御さんって

自分の子供に、同性カップルの子供をいじめるように、なんて教育しないでしょ

そう“あなた”がしないんなら“みんな”しないんじゃない？

“みんな”どんな理由があろうがいじめは駄目だ、と教えるはずよ

ねえ、妥当ないじめってあるのかな？

そして“妥当ないじめ”というものがあったとして

いじめるの？

しかしそれにしたってできるだけ穏やかにやっていきたいもの

あるいは同性愛者の権利向上による社会への悪影響、のデータでもあれば

俺も日陰でひっそり生きるんだがね