めんどくさいけどね

俺と彼と何が違う?

確かに規模や性格や環境は違う

だけどつまりは同じじゃないか


例えば変な女に囲まれても

“女”を気持ちが悪いとは思わないのに

ゲイならその限りではない

まるっきり差別じゃないか


でもそれは同じだから

彼を怖がることをやめられない

たぶんみんな同じだ


別に俺だけが頑張る必要はない

みんなで頑張ればいいだけのこと

なんてことができるなら人類はとっくに皆友達


世界はあらゆる偏見に満ちている

だから差別は起こる

だからと言って正しい知識を得よとは言えない

誰もすべてを知る者にはなれないから


だから、まず“わからない”を知ること

自分は“わかってない”と知ること

自己完結しないで“わかりたくない”をやめて

何度も失敗してその都度学ぶこと


なんてことが本当にできたらいいのだけど

そんな世界は理想的だけど所詮夢物語

だって面倒臭いもの

“このまま”を続けて恐怖して排除した方が楽だもの


そんなことを僕らは延々と続けている

何千年も愚かで無意味な争いを繰り広げる

だから僕らが夢見ているのは世界平和じゃないんだ

人類は争っているのが好きなんだ


俺は彼を恐怖している

恐怖して排除している

すべては“このまま”でいたいから

同じ人間なのにね


俺の中にも差別心はある

だからそれに気づいた

だからそしたらどうするか

話は、それからだ

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