第21話 ケモ耳少女と短機関銃
俺とコロンとゴンの一行は、泉の空き地を出発してから6日が経った。だが、未だこの巨大樹の森の南端には至ってはいない。
泉の空き地を出立する前に行ったPumaIVによる空からの偵察で明らかになったことだが、それはこの巨大樹の森林が想像を遥かに越えて広大だという事である。
Puma IVをバッテリー切れになる限界飛行時間である10時間ギリギリまで南方に飛ばし、高度も実用上昇限度である152mまで上げたが、この森の境界をカメラに収める事は出来なかったんだ。
コロン母娘もよくこんな奥まで来れたものだと感心したもんだ。てか、どうやってこんな森の奥まで来れたんだ?
「よーし、休憩にしようか。」
コロンの体力もまだ回復していない為、小まめに休憩を取るようにしていた。
「はーい!ダイチさま。」
コロンは元気に返事をして、ピョンとゴンから飛び降りた。
そうなんだ。移動中コロンはゴンの半円筒形の蒲鉾ボディーの上に座って移動している。一見首のないロバか何かに乗っているようで絵面的にはアレなんだが、まあコロンに歩かせるよりずっと良い。
ゴンも嬉しそうだし・・。
「ピッピッ」
「ありがとう、ゴンちゃん。ダイチさま、はいこれ。」
ゴンから降りて腰を伸ばしていたコロンは、ゴンに手渡されたポカリのペットボトルを渡してくれた。
俺は巨大樹の根元に腰を下ろして、受け取ったポカリで喉を潤した。
そして隣に腰を下ろして、コクコクとポカリを美味しそうに飲んでるコロンが恥ずかしそうに話しかけてきた。
「ダイチさま。また、アレを教えてくれませんか?」
「アレな。よーし、いいぞ。さっ、こっちへおいで。」
俺は・・・コロンの手を取って立ち上がった。
「はい!ダイチさま!」
コロンは俺の手を取りぴょんと飛び起きると、元気に返事をした。
▽▽▽
「えっと、・・・目標よーし。
・・・構え、よーし。
・・・装填、よーし。
んと・・・セーフティーよーし。
・・照準よーし。
で、トリガーを絞る!」
タ・・タタタ
コロンはやや背中を丸めた軽い前傾姿勢で腰を落とし、伸張したショルダーストックを右肩に押し当てて脇を締め、サプレッサー付のH&K MP7A2を正しい射撃姿勢で構えトリガーを引いた。
そうなのである。俺は【軽火器】の項目でH&KのMP7A2をコロンの為に選択したのであった。
コロンの体の大きさではM5等のアサルトライフルは取り回しが良くない為、大きさと威力とリコイルのバランスを考えてMP7A2を選択したんだ。
それで、今の俺のステータスはこうなってる。
【八神 大地】
レベル: 4
称 号:『遥かなる異世界からの孤独な探訪者』『内気な人工妖精の朋友』『厳然たるゴブリンの宿敵。例え魔王と呼ばれようとも!』『太古のハンターキラー』
『異世界の優しいし穴掘り職人』『傷ついた小狐の守護者。それは愛ですか?』『何でもないゴブ生に終焉をもたらす者。ジ・エンダー』(new)
[習得技能]
語学
│
├基礎英語
├普通英語
├上級英語
│
├基礎異世界言語
└普通異世界言語
軽火器
│
├M5
├M250
├SFP9
└MP7A2(new)
火器整備
弾薬
│
├M26グレネード
├M84スタングレネード
└40x46mmグレネード
偵察
│
├ブラックホーネットNanoII
├RQ-20 PumaIV
├スイッチヴレード300+
└スイッチヴレード600+
衛生
├衛生資材
└救急救命士
[習得可能技能]
重火器( 276/1680)
ATM(276/1176)
なんか重火器とATMの隣の数字が大きくなっているが、未だその意味するところは分からない。何なんだこりゃ?
タタタ タタタ タタタ タタン
「・・・銃口は下に向けてと。
それで、セーフティ、よーし!
ふ~!満足、満足!
ダイチさま。今度ゴブリンを見つけたら、コロンもこのコで戦います!」
コロンよ、MP7に「〇ちゃん」と愛称を付けない君の良識におじさんはとっても嬉しいよ。なんたってコイツも名前に”P”の字を冠しているのだからね・・・
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
□ H&K MP7A2
ヒロインのプライマリウェポン悩みましたが、今回はPDWでもPちゃん(P90)ではなくMP7にしました。
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