第193話 夢 エイトside
「…ここは?」
辺りを見回すが、屋敷の中ではなく森の中にいる事に気づく。
「何で俺こんなところで寝てるんだ?」
意味が分からず困惑していると不意に後ろから抱きつかれる。
「うぉ!?」
「にしし、主様よ油断大敵だぞ?」
「こら!兄様に失礼でしょ!…ごめんなさい兄様」
「あ…ああ、別に構わないけど…」
(誰だこいつ?)
全く記憶のない2人が自分に対して馴れ馴れしく話しかけて来る…いや、馴れ馴れしいと言うよりも、"ずっといたかの様な"感じだ
のじゃと言う子はまるで江戸時代のお姫様の様な格好をしており、ケモ耳と尻尾が生えている…獣人と言うべきなのだろうか?
兄様と自分の事を呼ぶ子は何処となく@d'pに似ている…?
どちらにせよ2人とも文字通りの女の子だった、もしここに警察がいれば100%怪しまれるだろう。
「しかし主様よ、お主は本当にお人好しじゃのう。」
「え?」
どう言う事だ?お人好し?自分はそんな人間ではない、いくら今は感情がないとは言え、幼馴染みや義理の姉妹達が勇者の好感度アップの呪い(?)にかけられているのに、もはや放置だ。
無感情だし彼女達が死んでも何とも(思うかもしれないが)思わない、そんな人間がお人好し?…意味が分からない。
「だってワシ達は@m'gなのに助けるなんて、普通の人間じゃやらんよ。」
「うんうん、兄様は救いようの無いお人好しです!」
「貶しているのか、誉めているのか、どっちかにして。」
そう言ってツッコむと2人は大きく笑う、その姿はとても可愛くてついつい撫でてしまう。
「ううーーん////主様はてくにちゃんじゃのう…」
「それを言うならテクニシャン…だな。」
「兄様はてーくにしゃん…です///」
(ヤッベめっちゃ可愛い)
絶対に開いてはいけない扉が7割くらい空いている、ロリコンと言われても良いから愛でたい、その気持ちが強くなる。
(もう末期だなぁ…俺)
ここまで来たら本当に頭も体もイカれてしまったのだろう、そうじゃなきゃこんな夢、絶対に見ないだろう。
「あー!!!」
「「「!?」」」
そんな事を思いつつ、彼女達と遊んでいると後ろから大きな声で指を指される。
「なんじゃ…お主か…びっくりさせるなぁ…」
「敵かと思っちゃいましたよ、姉様。」
「だって2人が.'sとイチャイチャしてるんだもん、私のなのに。」
「正確には"達"…ですけどね?」
見慣れた2人が薪や山菜を持ってこちらに来る、薪は兎も角、山菜は…….
「…何で9割がヤベェもんなんだよ…食えるもんが殆どねぇじゃん。」
「それ食ったら死ぬなワシら。」
「ええ!?死ぬの!?」
「ちょっと!折角持って来たのに、その言い方は酷くない!」
「でしたら、"食べれる物"を持ってきてください、次の日ゲロ塗れになって責任取れませんよ?」
見た目からしても毒!と言うものばっかりでよくこんなものを持ってこれたな!と言いたくなるほどのものだった。
「たく…}€?その山菜達ちょうだい、食べれる物を取って調理するから。」
jp.は@adにそう言うと、山菜を受け取り、料理を開始する
この世界が例え夢だろうとも
「楽しみじゃのう!」
「早く食べたいです!」
こんな事を言われたら夢だろうが何だろうが、作るしかない!
そんな事を思いつつ、.gtはよっと立ち上がり、そして…
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気がつけば、見慣れた景色に戻っていた。
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