第145話 出発
食事を終えて、4人は馬車へと向かう門の前には馬車が止まってあり、いつでも準備万端だった
「それではお母様、行ってきます」
「はい、いってらっしゃい」
ミュウはスカートの裾を掴み、頭を下げる
シルフィとアリアンも同様に同じ事をする。
「えっと…お邪魔しました?」
「フフ、貴方も行ってきますでいいわよ?ここはもう、貴方のもう1つの家なんですから♪」
「まだ正式に決まったわけではないのですよ?お母様?」
「でも、勝つんですよね?厄災に」
「当たり前です、期待して待っていてください」
エイトはそう言って頭を下げる、そして恥ずかしがりながら、言う
「い…行ってきます…?」
「はい、いってらっしゃい」
そう言ってエイトは馬車の中へと乗り込む
ドアを閉めて窓からミュウの母を見る
これから先、ミュウの母は辛い道を歩む事になる、それでもこうして前を向いて歩けるのはひとえにミュウの母の凄さを説明する。
パチンと運転手が鞭をふり、馬は動き始める
こうして濃厚な1日が終わったのである。
「…………」
「…?…エイト?」
俯いて何も喋らないエイトに不審を思ったのか、アリアンは声をかける…すると。
「だァァァァァァァァァ!!!!!!!」
「「「!?」」」
急に大声を出したエイトに3人はびっくりし、ミュウは心配そうに声をかける
「どどど、どうしたのよ!?エイト!?」
「そうです!私達が何かしましたか!?」
不安そうにエイトを見る3人だったが、エイトは首を振りそうではないと言うを伝える
(それでもミュウとシルフィはとても心配するが…)
「緊張したァァァァァァァァァ……」
今まで溜め込んだものを吐き出すかのように大きく息を吐く、そしてエイトはミュウに抱きつく
「あんなに緊張したの生まれて初めてだよ、父親怖いし、母親は強いし(精神面)、メイド達は怖いし(メイル)、緊張しぱなっしで、落ち着ける時が少なかったよぉ」
「まぁそうだよねぇ、エイト、前世の世界でも普通の人だったからねぇ、そりゃ、耐性はないわよね。」
エイトの頭を自身の胸元に置いて、愛おしそうに頭を撫でながらミュウは言う。
「だからと言って、私の所に来ない理由にはなりませんよね?」
「え?そっち?」
とアリアンはツッコむ
シルフィはミュウからエイトを奪い取り、胸元に置く、ほにゅんと言う音が聞こえてしまう程の弾力がそこにあった。
「…固くない」
「殺すぞテメェ」
「公爵家の娘が言ってはいけない事を言ってるよ。」
どちらかと言うとエイトは大きい派ではない
普通から小さい派なのでシルフィとミュウはその枠に入っているが、ミュウはやはり気にしているようだ。
「全く、ミュウはすぐに元に戻るんだからなぁ」
「お前もだろ?アリアン?」
「まぁ…そうだけど?」
そう言ってアリアンがクスッと笑い
続けてエイト達も笑い始める。
たった1日だったが、とても濃厚な1日となり
その疲れが溜まっていたのか、4人はそのあと静かに夢の世界へと向かっていった。
「全く…平民のにいちゃんは肝が据わってるよ」
そう言いつつ運転手の人は静かに笑う
この人は同居もしていないし、話す事も殆どない、するとすれば乗る時の挨拶と乗り終わった時のお礼くらいだ。
馬車の中ではいつものように楽しそうに話しており、聴いている側もラジオの様に楽しんでいる。
その中でも今回はエイト自身も気づいていない事を言っているのだ。
「公爵家相手に緊張したで済むのは平民の中でもにいちゃんくらいだよ。」
普通に考えて平民が公爵家と関わる事なんてほとんどない、運転手の人でさえそこに送る程度の事しかしないのに緊張しているのだ。
それを両親に自分達の交際の許可を取りに行き、母親にここはもう1つの家だと言わせる程の事をしたのだ、普通に考えてそんな平民はいない。
「これからも楽しませてくれよ?」
そう言って運転手はカルデア王国に向けて鞭を振る。
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ツイフェミってなんでこうも頭がおかしいのだろうか…
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