第95話 真実に向かおうとする意志

文章ですが、話しているのはエイトです。

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人間においては

結果を追い求める人間と

過程を追い求める人間の

"2種類"の人間が存在する。


エイト自身も"結果論"で生きている

しかしその2つを100:0ではいけないのだ

例え"結果"を求めようとも

"過程"を求めようとも

大切なのは向かう意志である。


そしてこの話は黄金の精神を持つ者達ではなく、ある警官の言葉だ。


その警官は、黙々と作業をしていた

とある事件の捜査の為、その証拠となる物を探すべく、無駄に思える作業をしていたのだ。


そしてその人物に尋ねるのだ

何故そのような事をするのだ?と


世の中には腐った人間がごまんといる

例え捕まえたとしても、弁護士や裁判官、警官などを買収し、平気でお散歩するかもしれないじゃないか?


なのに彼は正義の為にやっているのだ、そしてその警官はこう答える。


『そうだな…私は「結果」だけを求めてはいない』


『「結果」だけを求めていると人は近道をしたがるものだ………近道をした時、真実を見失うかもしれない』


『やる気も次第に失せていく』


『大切なのは「真実に向かおうとする意志」だと思っている』


『向かうとする意志さえあれば例え今回は犯人を逃したとしてもいつかは辿り着くだろう?向かっているわけだからな………違うかい?』


この言葉を聞いてエイトは思った

効率を求めるのと結果だけを求めるのでは全然違うのだと。


世の中は結果を出さなければ意味がない

その為に頭を使い、効率よくする

無駄な事は省く。


それは己が求める真実に向かう為の順当な努力だ。

しかしどれだけ効率化を図ろうとも避けては通れない手間はある。


それが今シルフィとしているトレーニングだ


だけどその手間をすっ飛ばす事は出来る


それがアリアンの言っていた強化魔法、チートだ


しかしそれは効率化ではなく

苦労そのものを避けて

無難な楽な道にも行けてしまうのだ。


そして楽な道に行けばボチボチの結果を得る事は出来るだろう。

異世界転生者が持つ

俺TUEEE!!!が代表的な例だ。


ただその場合、自分が求めている真実とは異なるのだ。


例えるとするならばゲームだ

Lv.1の状態から効率よく強くする

ストーリーを進めて、武器を買って、

より多くのExpを集める。


そしてそこに避けては通れない道がある。


そんな時

本当に追い求めるものを目指すなら、攻略本やアイテム、そう言ったのを使って地道にやっていくだろう。


しかし楽をしたい人間は

チートを使うだろうコードリーク

や、バグ技を使って、簡単に攻略するだろう。


結果は同じでもその過程が違う

そして結果と言うのは

自分が納得してこそ、意味があるのだ。


強くなりたいだけなら、更に効率の良いやり方はあるだろう。

魔法もそうだけど、武器や防具等も使って

強くはなれる。


ただ強くなりたいだけを追い求めるやり方で得た

その強さは

本当に意味があるのだろうか?


答えはNOだ。


ただ強くなりたいと言う結果が伴わかったら意味がないから

食事やトレーニング方法などを考える

魔法の技を磨く為に、それに見合った

魔法を強化する等の工夫はしよう


魔法で強化する、最新の武器や防具を身につける等をすれば楽は出来るがそれだけだ。


もっと簡単な例え話をするなら

ダイエットだ。

痩せる意思のあるやつは結果がすぐに出なくても続けるだろう、そして結果、ちゃんと痩せるのだ。


しかし痩せると言う結果だけを

求めて、楽しようとする人は

サプリに頼ろうとする人間は

痩せる意志がないのだ。


例え薬で一時的に体に変化が起き痩せても

中身は変わってないから

すぐにリバウンドする。


根性論は論外だ。

辛い事を耐えれば良いと言うスタンスは

意味のない事も含まれている為駄目なのだ

効率の悪い事を続けても成長には繋がらない。


効率の良い事、省ける手間は省いた方がいい

しかしそれにも必ず意志が必要なのだ。


物事を進めていく中で避けられない

避けては通れない手間を

苦労をやり切る覚悟が必要なのだ。


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「だからこそ俺は、最後までやる、己が求める真実に辿り着く為に。」


それに…とエイトは付け加え。


「彼奴にカイトに勝つ為に楽はしたくない、好きな人達をミュウ達を守る為にも避けては通れない道だと思っている。」


「私はエイトがやるならやる、貴方の側にずっといたいから。」


「アリアン様は?」


そう言って目線を向ける

アリアンは「うっ」とたじろぎ

頭をかいて、ぶっきらぼうに言う


「この状況で反対なんて言えないだろ…やってやるよ。」


「ありがとう、アリアン。」


「気にするな、あたいもズルして強くなるのは…なんかちょっと嫌になったから。」


そう言って3人は、地道に強くなる道を選んだ。


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何故これを書いたのは、次回すぐにわかります。

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