幼馴染み達がハーレム勇者に行ったが別にどうでもいい

第94話 強くなる方法

～1ヶ月後～

シルフィの地獄の鬼畜トレーニングをやって早1ヶ月、エイト、ミュウアリアンは苦しみながらも強くなる為にひたすらトレーニングを積んでいた。

「エイトさん、少し良いですか？」

「何？シルフィ」

朝のランニングも1ヶ月前に比べると明らかに成長しており、最初の1キロで力尽きていた身体は、シルフィ(超ゆっくり)と走れる程度には体力はついた。

そんな中、シルフィはエイトに走りながら尋ねる。

「私が言うのもなんですが、私のトレーニングを何故ここまでやるんですか？」

「え？」

「強くなる為にとは言いましたが、ここまで(自分で言うのもあれだが)ハードなトレーニングを弱音を吐かずにやれるなんて…」

そう、エイトはここまで弱音を吐く事なく

シルフィのトレーニングを積んでいるのだ。

普通の人なら文句も言うし、最悪の場合逃げ出す、それ程までにシルフィのトレーニングは過酷なのだ。

(それを毎日普通にやっているお前が1番すごいけど)

そう言っても意味はないので黙っておく

そうこうしているうちに日課のランニングが終わり、次のトレーニングへと移り始める。

最初は木刀を持って素振りを始める

剣を持つのとても大変だ、今の人達にはわからないと思うが、武器というのは人を殺す為に作られている、その武器が弱ければ自分が殺されてしまう。

その為、そう言った剣は重いのだ

それに慣れる為にも素振りはとても大切なのだ。

それをしているとミュウとアリアンもランニングが終わったのか素振りを始める。

黙々とこなしているとアリアンがエイト達に話しかける。

「…なぁ、ふと思ったんだけど。」

「？」

「あたいの魔術で全員を強くすればこんなことしなくても良いんじゃない？」

つまり、ドーピング、強化

瞬間的ではなく、永続的にすれば

ここまで苦しむ必要はないだろ？

と言っているのだ。

「うーん…」

「それがあるならした方が良いのでしょうか？」

その話を聞いて2人は素振りをやめて考える

確かにこのやり方だとカイトに追いつけるかどうかわからない。

ならばすぐに強くなれば、その分安心は出来るだろう。

しかし

「結果だけを求めちゃいけない。」

「え？」

「大切なのは真実に向かおうとする意思だ。」

「それって」

「これは俺の好きな言葉の一つだ。」

人間讃歌を題材に長きに渡り

男達の心を揺さぶる漫画の台詞の１つだ

「それってどう言う意味なんだ？」

「ちょっと話が長くなるけど、いいか？」

「でしたら、今回はここまでにして、部屋の中で話を聞きましょう。」

「勿論、シャワーは浴びていいよね？」

彼女達が了承すると、エイトは頷き

屋敷へと戻る。

この言葉は、日本にいた頃

エイトの心に強く刺さり

人生の教科書となった話の１つだ。

シャワーを浴び終えて

4人は広間に集まると

前3人に対面する形でエイトが座る。

「それじゃあ話すけど、いい？」

「うん、エイトの話好き。」

「エイトさんのトレーニングに対する姿勢の理由がわかるなら大丈夫です。」

「あたいの提案よりもいいなら、聞くよ。」

ミュウは兎も角、シルフィとアリアンの期待には応えられそうなのでエイトは口を開く。

「これは俺がまだ日本にいた頃に見たとあるものから知ったんだ、それはとても奇妙な冒険を描いた作品なんだけど、人々の心に残る言葉を残していったんだ。」

所謂、名言と言うやつだ

エイトが話すのはその作品の名言の１つ

真実に向かおうとする意思の話だ。

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上手く話が纏まらなかったので

次回に続きます