第62話 ご都合主義
「…お前…魅了って。」
寝取られ小説の物には勇者が主人公の幼馴染み、婚約者等親しい間柄の者達と肉体関係になる為にする胸糞展開の1つがある
読者にその胸糞さからザマァによる爽快感を与える為に作者は日々努力している
しかし今回の様な勘違い野郎の場合、そんな描写は一切必要ない
「そうだ、そうに違いない、僕とミュウ達は相思相愛なんだ、君の様なモブの事を好きになるなんて…絶対に有り得ない。」
「…諦めてくれると思ったのですが、やっぱり駄目でしたか。」
「そもそも、これで終わってるならこんな事にはなってないわよ?」
2人の言葉はごもっともだ
しかも前世の記憶も含めてカイトと言う男がどれだけ自己中なのかも知っている
「あたい達は別に魅了にかかってるわけじゃないわよ?」
「て事は…洗脳魔法か!?…クソッ何処までも卑怯な奴だ!」
本当に頭が痛くなる、話が全く進まない
いや、進んではいるが、勝手に解釈する為話を戻さなくてはならないのだ
同じ事を何度も話しても理解していないのが良い例だ
「貴方…そんな事してまでもカイトお兄ちゃんにマウント取りたいの?」
「ダサ過ぎね…幼馴染みでも人生の恥だわ。」
「え…ええ…そう…ね」
(………………)
カイトの取り巻き達も誰も疑いもしないでエイトを糾弾する
そもそもの話、シルフィは剣姫だが
ミュウは魔王
アリアンは魔術使いだ
エイトの様な英雄がそもそもそんな能力を持てるわけがない
少し考えればわかる事だが、担任すら信じている現状、言っても無駄だろう
(何も言ってこないのがその証拠)
「…使ってないと言っても信じないんだろ?」
「当たり前だ、君は使っている、これは事実だ。」
「使ってないけど、シルフィは自分の意思でこちら側に付くっと言った、お前もアイ達を使えばいいだろ?」
「駄目だ、今すぐ解け。」
エイトは面倒くさいがにして話を進める
しかしカイトはその話を無視する
「使ってないんだから解きようがない。」
「嘘をつくな、洗脳されてなかったら、病弱なミュウが戦うなんて言わないだろ?」
やはり言葉は通じないみたいだ
「…あくまでも解くつもりはないらしいな…良いよわかったよ…ただし条件がある。」
カイトは諦めたのか、それとも何か企んでいるのかはわからないが、条件付きでシルフィ達をエイト側にいても良いと言ってきた
「僕が勝ったら、ミュウ達の洗脳魔法を解いて、2度と僕達に近づくな、逆に君が勝ったらそのままにしといてやるよ。」
「いいの?」
「ああどうせ僕が勝つんだ。」
(そして元に戻った時罪悪感で頭がいっぱいだから、それを優しく包み込んで、更に愛が深まる…最高だ)
(それにミュウ達は身体が弱い、エイトだけを集中的に狙えば勝てる)
「勿論、アイ達も参加で良いよね?」
「勿論!」
「ええ!」
「…はい」
「私達も参加するわ!」
「あんな卑怯者許さない!」
「殺しても良いよね?」
カイトの他に10数人の取り巻き達も参加の意を示した
「謝るなら今のうちだぞ?…エイト?」
勝った!と言わんばかりのドヤ顔を見せつけるが、エイトにとっては滑稽でしかない
「…別に構わないよ、ミュウ達も良いよね?」
「問題…ない。」
「平気です。」
「余裕でしょ?」
カイトにとっては洗脳で無理矢理言わされていると思い込んでいるが…
(合法的に○せる)
(全身の皮を剥いでも良いですかね?)
(そこに塩水でもかける?)
「………」
あからさまに殺意全開なのに気づかないのは
流石としか言えない
「じゃあ次の講義で。」
「ああ、決着をつけような?」
そう言ってこの場にいる皆は席につき
朝の時間は終わった
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語彙力を上げなければ…(^◇^;)
続く
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