ミュウside 私の幼馴染み(軽蔑) カイト.クルージー(蕁麻疹)

カイト•クルージー、それは私達フローラ家とクルージー家の仲が良い為出会ってしまった害悪な存在、小さい頃の私はそう思っていた


彼と出会ったのは私がまだ幼い頃

メイド見習いのシルフィともう1人の子と遊んでいる時にメイドに呼ばれて父の所へ向かったときに、その人と出会った。


(………彼が、カイト)


ミュウが見た1番最初のイメージは幼き子供に似合わない顔つきだった。

いわゆる、子供の頃は可愛く、青年の頃はカッコいいに変わるようなそんな顔つきだった。


父の隣に立ち、目の前にいる2人を見つめる

すると大人の方が前に出て私に挨拶をしてくる。


「初めまして、私はカイトの父、バイトと申します、以後お見知りおきを」


「………」コク


相変わらず人前で話すのは苦手だ、特に初対面の相手とは目を合わせるのもキツイ

先程も何とか堪えて出来たものの

これ以上は限界がある。


バイトは彼女の顔を見て笑顔を向けながら後ろに下がる、その笑顔がとても怖く縮こまってしまう


「ほら、カイト、君も挨拶なさい」


「は…はい、わかりました」


バイトという人は私と同い年ぐらいの子の背中を押して私に挨拶させる。


「カイト•クルージーです、よろしくお願いします。」


「………ん」コク


(やば!?声出ちゃった!)かぁ


恥ずかしくてその場から立ち去りたいのでミュウは父を見て早くここから立ち去りたい事を目で伝える…しかし


「この子の名前はミュウ•フローラ、私の1人娘だ。」


(違う!早く部屋に戻ってシルフィ達と遊びたいの!)


ミュウは目でそう伝えるが、父には届かず


「ミュウ、カイト君と外で遊んでなさい、私はクルージー殿と話をしてくる。」


「…はい、…わかり…ました…」


そう言われて渋々外に出る

最初はお互い初対面という事もあって特に困った事はなかったが、その後が大変だった。


それからも彼は何故かここに来て私に付き纏って来るようになった。


「ねぇねぇ、何して遊ぶ?鬼ごっこ?おままごと?何でも良いよ!」


「………別に良い」


「え?何でもいいの?困ったなぁ、迷っちゃうよ〜」


隣にいるシルフィともう1人の子に迷惑をかけていられない、そもそもお茶会をしているのに何故私だけ話しかけてくるのかわからないし、邪魔をするのも理解できない。


その場から離れて、興味がない事を示すが、彼はずっとついてくる。


「…………」スタスタスタ


「あ!待ってよ!」ダッ


彼は黙る事を知らないのか、永遠と話しかけてくる。


「ねぇねぇ、世界って丸いって言うんだけど、絶対嘘だよねぇ、だって、そしたら落っこちちゃうもん。」


(重力 (グラビティ)を知らないの?)


「ねぇ、好きな食べ物って何?僕はやっぱり、アップルパイかなぁ、庶民の間でも人気で僕も気に入っているんだぁ」


(バームクーヘン、あの甘さが最高)


彼はマシンガン(?)の様に延々と話しかけて来て、どこまで歩こうともずっとついてくる。


そのせいで体力の限界がきて

息を切らし(半ギレ)、足への疲労のせいで途中よろけたりもする。


(私の体に触らないで!)ドンッ


「おっととと…」


ここまで嫌がっているのに何故彼はついてくるのだろう?時折り彼は"君が僕を守るよ"とか"君1人じゃ危ないよ"とか"君は僕がいないと駄目なんだね"とか訳の分からない事を言ってくる。


そんな憂鬱な日々を過ごしていく中で

とうとう彼は絶対に許されない事をした。


——————————————————————

続く

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