第26話 朱莉の過去
ゴトッ
紅茶のいい香りが漂ってきた。
朱莉は紅茶を冷ましながら飲んでいた。
「さぁ、何で魔法が使えた?」
魔王が質問するも、朱莉は小言を言っている。
そして、目の辺りが少し光った。
「...いってもいい?」
下を向きながら朱莉が話した。
「あぁ、もちろん。」
「...」
朱莉は少しずつ話していった。
「昔、私が3歳の頃。大きな地震があったの。
私は家族と離れ離れになって、それからずっとさまよってた。
ただ、そんなときに死神が現れて、
『お前がさまよっている迷宮を脱出させてやる。』
って言われて、脱出させてくれたの。
でも、私の家族はみんな死神に食べられたの。
私は泣いて絶望してた。」
...
このままずーっと話があっても長いので、朱莉の記憶で見ることにした。
「た...す...けて...」
また別の人が救助を求めた。
家族や他の人を食べているのはまた別の悪魔であった。
「ン?アいつハなンなんだ?」
悪魔こちらを向いた。
朱莉は恐怖に勝てなく動けない。
「あいツもウまそウだナ。」
「ひっ!」
悪魔が少し近づいた。
「おレはらがヘっテいるんダ。くわせロ。」
ガシッ
悪魔は朱莉の腕を掴み、食おうとした。
「う...あ...」
朱莉は恐怖に包まれている。
「逃げたい。」そんな言葉が朱莉に響いた。
ガブッ
噛み付いた。
”朱莉”がだ。
そのまま噛みちぎって飲み込んだ。
「イ’’でえ’’...クソガキ...殺ス!」
朱莉もとっさにやったことなので、またあの状態戻ってしまった。
「ゆるさなイ!ぶっ殺ス!」
悪魔が朱莉を殴る体制を取った。
グサッ
なにかが悪魔に刺さった。
ナイフだ。
国際重要警察が駆けつけた。
「大丈夫?すぐに手当してあげるからね?」
ようやく救助が来たので朱莉もホッとした。
「許さン!せめて、あいつだけでも...」
悪魔はさっと身をかわし、朱莉の目の前に現れた。
「殺してやル!」
悪魔が最後の力を振り絞り、朱莉の頭をつらぬいた。
病院
朱莉が目覚めた。
頭が痛い。それに、あんな中生き延びたのが奇跡だ。
周りにはわけのわからない機会が無数にあった。
無茶に触ると危険なので触らないようにした。
「あ、起きた?朱莉ちゃん。良かった良かった、君の親も無事だよ。」
朱莉はそこで疑問をいだいた。
「’’朱莉’’って誰?」
魔王、犬に転生する にゃんこ3世 @mi_rabo
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