第13話

 ワイルドホークに向かったシルクの側に駆け寄るとシルクがワイルドホークを倒していた


 「倒せたんだな」


 「はい」


 「それでシルクはさっきのやり方でこれからもやってみる?」


 「いえ、ステータスが上がりましたからワイルドホークは私だけでも倒せるかと思います」


 「なら次にワイルドホークにあったらシルクに任せるね」


 「はい!」


 ワイルドホークを倒した俺たちはさっきのやり方はもうやらない事を決めて三階層の探索を続けていく


 採取ポイントでの採取や現れたラージラビットの討伐を行いながら地図を確認して進んで行くとワイルドホークがやっと現れた


 「余り出て来ないなワイルドホーク」


 「これで今日は二匹目ですからね」


 旋回しながら俺たちの周りを飛んでいるワイルドホークは狙いを定めて俺に襲い掛かってきた


 「ご主人様は下がってください」


 俺の前にシルクが出て俺に向かい襲い掛かったワイルドホークはその事を気にせずにそのまま突撃してくる


 いつでもワイルドホークの攻撃を回避出来る様にしてシルクの様子を見る。シルクは短剣を片手で持ち魔弾の魔法陣を展開してワイルドホークを待ち構えている


 ワイルドホークが前にいるシルクに狙いを変えて鉤爪で攻撃をするとその攻撃をシルクは余裕を持って回避してワイルドホークの翼に狙いを付けて(無属性魔法を持っていなく効果が落ちるが)魔法陣から魔弾を放つ


 放たれた魔弾を受けてワイルドホークは体勢を崩して地面に着地するとそのまま空を飛ぼうとするがその前にシルクが翼の付け根に短剣で強斬撃を放ち飛べなくするとそのままワイルドホークに攻撃を加えていきワイルドホークを倒した


 「ふぅ、どうですか、ご主人様」


 「シルク一人でも大丈夫みたいだな」


 「はい、やっぱりステータスの能力が変わるとだいぶ違いますね」


 「そうみたいだな。俺も頑張らないと。次は俺一人で倒してみて良いかな」


 「ご主人様一人ですか……大丈夫だと思いますけど三階層で見つけられなかったら諦めてくださいね。四階ならまた少し強くなっているでしょうから」


 「うん、わかったよ」

 

 そのままワイルドホークと階段を探しながら三階層を探し回っているとワイルドホークを見つけるよりも早く四階層に進める階段を見つけた


 「はぁ、階段を見つけるまでにワイルドホークが出なかったな」


 「まぁ、そんな時もありますよ。どうしますか?四階層に向かいますか?それともワイルドホークを探しますか?」


 「いや、四階層に行くよ」


 「わかりました」


 四階層に進める階段を下りていくと着いた場所も微風吹く草原と表示される場所だった。表示が消えて改めて辺りを見ると今までと余り変わっていない


 シルクを先頭に四階層を探索しているとラージラビットが二匹同時に現れた


 「うわ!ラージラビットが二匹同士に出てきたよ」


 「ご主人様!右のラージラビットを任せます!」


 シルクが飛び出して左にいるラージラビットに向かう。ラージラビットたちはそんなシルクを警戒しながらも襲い掛かる


 俺も魔法陣を展開してシルクに向かうラージラビットに狙いを付けながら魔力を魔法陣に溜めていく。魔力が溜まった魔法陣から急ぎ魔弾を放つと魔弾はラージラビットの後ろ足に当たり動きが鈍る


 俺もラージラビットに向かい走る。その時シルクはもう一匹のラージラビットと対峙していた


 ラージラビットの動きに合わせて反撃を行いながら戦闘をしているシルクに向かいもう一匹のラージラビットが追いついてきたがその時には俺もその場所に追いついた


 俺はそのまま足に怪我をして鈍い動きのしているラージラビットに向かって走り木の剣を振るいラージラビットに攻撃を当てながらラージラビットの攻撃に警戒する


 警戒しながらラージラビットに武技の強斬撃を使って攻撃してラージラビットを倒した。残りのシルクが戦っているラージラビットを見るともうシルクが仕留めていた


 「ご主人様、怪我はしていませんか?」


 「してないよ。攻撃を警戒しながら戦ったから」


 「それならよかったです。この階層から二匹同時に現れる様ですからね」


 「ワイルドホークが現れたら大変そうだね」


 「そうですね。その時は回避を優先しながら戦いましょう」


 それから四階層を探索していくと現れるのがラージラビット二匹でワイルドホークが一緒に現れる事はなかったが地図が半分埋まり始めた時にラージラビットとワイルドホークがコンビを組んで現れた


 「ご主人様はラージラビットをお願いします!」


 「わかった!」


 魔法陣を展開して魔力を溜めていく。その間にどんどん近づいてきたラージラビットは俺に狙いを付けて勢いそのままに突っ込んできた


 魔法陣に魔力が溜まりすぐ側まで来たラージラビットに魔弾を放つとだいぶ近づいていたから簡単にラージラビットに魔弾は当たった


 頭に魔弾が当たり一撃でラージラビットは倒れたがその時シルクの声が聞こえた


 「ご主人様!そっちに行きます!」


 シルクの声にシルクの方を向くとシルクが上を指で差しながらこっちに走ってくる。上を向くとこちらに急降下してくるワイルドホークが目に映った


 「っ!」


 急降下してきたワイルドホークの攻撃を前に跳びながら前転して回避する。そのまま転がってその場を離れて顔を上げるとシルクの足が見えた


 「すみません、ご主人様。私の魔弾では翼に当てても体勢を整えられていましたので牽制していたのですがそちらに行ってしまいました」


 「気にしなくていいよ。それよりワイルドホークは」


 「空を飛んでいます」


 空を見上げると旋回しながらワイルドホークは空を飛んでいる


 「攻撃してきたタイミングで魔弾を二人で放とうシルク」


 「わかりました」


 魔法陣に魔力を溜めながらワイルドホークの様子を伺うととうとうワイルドホークがこちらを狙って急降下してくる


 「いくぞ、シルク!」


 「はい!」


 急降下したワイルドホークに向かい二人で魔弾を放つ。俺の魔弾もシルクの魔弾もワイルドホークに当たり墜落する。地面にいるワイルドホークなら簡単に倒せるので急ぎワイルドホークの元に向かう


 シルクの方が足が速いからワイルドホークの元に着く頃にはワイルドホークは倒されていた。その場で息を整えて今度ワイルドホークが出たらどうするのかをシルクに話す


 「今度ワイルドホークが出たら攻撃を警戒しながら他の敵とシルクが戦い俺は魔弾でワイルドホークを狙うのはどうかな」


 「わかりました。そうしてみましょう、ご主人様」

 

 それから残りの地図を埋めて階段を探す為に探索をしていくと何回かラージラビットのコンビを倒しているとワイルドホークとコンビを組んだラージラビットが現れた


 「じゃあ俺がワイルドホークを!」


 「ラージラビットは任せてください!」


 魔弾の魔法陣を展開して魔力を流しながら溜めているとシルクはラージラビットに突っ込んで行った


 ラージラビットは突っ込んできたシルクに向かい体当たりをしてきたがそれを回避しながら短剣で斬り裂く


 そうやってシルクがラージラビットに攻撃しているとワイルドホークがそんなシルクを狙い降下してきた


 ワイルドホークが通るだろう場所を狙い魔弾を魔法陣から放つと真っ直ぐに飛ぶ魔弾がワイルドホークの降下していく先に飛んでちょうどワイルドホークに当たるという時にそれに気づいたワイルドホークは回避して体勢を崩しながら空に上がっていく


 攻撃してこようとしているワイルドホークにシルクは気づいていたがそのままラージラビットに武技を使い急所突きを使いラージラビットを仕留めるとその場所からすぐに離れてご主人様の元に急いで戻る


 ワイルドホークは狙っていた獲物を攻撃しようとした時に邪魔をした俺に今度は狙いを定めて急降下して攻撃してくる。魔弾の魔法陣を展開するが魔力が溜まる前に俺の所に来そうだったので回避する事に集中する


 ワイルドホークの攻撃は回避する事が出来たが地面に躓いて体勢を崩す。その横をシルクが走って通り抜け地面から飛び立とうとしているワイルドホークの翼を攻撃する事により飛ぶ邪魔をした


 体勢を整えた俺は魔法陣を展開して魔力を溜めるとワイルドホークに魔弾を放った。放った魔弾はワイルドホークに直撃してダメージを与えるとシルクが追撃に武技強斬撃を使いワイルドホークを斬り裂き倒した

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