第9話
空から襲い掛かったワイルドホークの攻撃をシルクはタイミングを合わせて回避して反撃の攻撃をしようとするがワイルドホークには当たらず避けられワイルドホークはまた空に向かって飛び立つ
「攻撃を避けるのは可能ですが攻撃を当てるのは難しいですね」
「一回ワイルドホークに魔弾を放ってみるか」
空を飛んでいるワイルドホークに向かい魔法陣から魔弾が放たれる。放たれた魔弾はワイルドホークに向かっていくが真っ直ぐに進む魔弾はワイルドホークが通り過ぎた空に向かい飛んでいった
「やっぱり当たらないか」
「ご主人様……少し無茶をしますが私がワイルドホークを受け止めますからその間にワイルドホークの翼を攻撃して飛べないようにしてください」
シルクがこちらを向いてそんな事を言ってきた。シルク自身は覚悟をしているのか俺の目を真っ直ぐに見てくる
「やって欲しくはないけどわかった……でもシルクに攻撃がいった時だけだぞ。俺もやってみたい事があるしな」
「どんな方法ですか。ご主人様が危ない事をするのは反対したいのですが」
「ワイルドホークが襲い掛かってくる時に魔弾をワイルドホークに放てば当たるんじゃないかと思うんだよ」
「それはワイルドホークに当たらなかったらご主人様が危ないでしょう!」
シルクがワイルドホークを警戒しながらそんな声を上げて言ってくる
「シルクの案も大概だからな」
「私はいいのです!」
警戒しながらも言い合いをしているとワイルドホークがそれが隙だと思ったのか急降下して襲ってきた。ワイルドホークは俺の方に真っ直ぐに来る。魔弾の魔法陣の準備は終わっており後は放つだけの待機状態にしていたその魔法陣をワイルドホークに狙いを向けて魔弾を放つ。放たれた魔弾をワイルドホークは避けようとしたが右翼の先に当たりワイルドホークはバランスが崩れたのかきりもみ回転しながら地面に真っ直ぐに落ちていく
「シルク!また飛ばないうちに!」
「はい!」
そうシルクに呼びかけるとシルクは落ちたワイルドホークの元に向かう。ワイルドホークは空から落ちた事によりHPがだいぶ減っていたがそれでも起き上がり空に飛び立とうとしている。そんなワイルドホークの元にたどり着いたシルクは強斬撃を使い短剣を振るう。短剣はワイルドホークの翼を斬り裂きワイルドホークは空に飛び立つ事は出来なくなった。そんなワイルドホークをシルクは警戒しながらも攻撃をするとうとうHPが尽きたワイルドホークは倒れた
「シルク!ワイルドホークは!」
「ご主人様、倒しましたよ」
「そうか!」
先にワイルドホークの元に向かったシルクに追いつくとそこには翼が切り落とされたワイルドホークが倒れていた
「ほんと、魔弾が当たってよかったよ」
「そうですね。それでご主人様、あの時に魔弾がワイルドホークに当たらなかったらワイルドホークの攻撃を避けられたのですか?」
ワイルドホークを見ていた視線をシルクに向けるとシルクが怒っているような笑みを浮かべて聞いてくる
「たぶん避けられたんじゃないかなー」
「たぶん?死んでしまうかもしれないんですよ!」
「ご、ごめん……」
「危険な事はしないでくださいね。心配なんです、ご主人様」
そんな心配そうな顔をしているシルクを見て申し訳なく思ってしまう
「今後は気をつけるよ。だからシルクも自分を犠牲にするような事はしない欲しい」
「私も無茶をしようとしてましたからご主人様の事は言えないですね」
話題を変えようとワイルドホークの事を今後どうするのかを考えようと相談する
「今度あのワイルドホークに会ったらどうやって戦おうか、シルク」
「私に考えがありますが今日はもう帰りませんか?」
「そうだな。またワイルドホークに会ったら大変だし」
マイルームの鍵をメニューを操作して取り出して現れた光る門の鍵を開けてマイルームに戻る
「帰ってきましたね。ご主人様、夕食を食べながらワイルドホークの対策を話しましょうか」
「わかった」
普段着に換装すると二人で洗面所で手を洗いシルクは風呂場でお湯を沸かしてから夕食作りをし始めた。それを眺めながらメニューを操作して迷宮で集めたアイテムを換金していく。換金しても白紙の地図と階段探しのコンパスの両方を購入出来るほどのポイントにはならなかったが白紙の地図を購入した。購入した白紙の地図をカードから出すと何も書かれていない厚い白い紙が出てきた
「これが白紙の地図か。これマイルームには効果がないみたいだな」
白紙の地図をインベントリに収納してソファに横になりながらシルクの方を見ると器に盛り付けているのがここから見える
「ご主人様、夕食が出来ましたよ」
「うん、わかった」
椅子に座って待っているもシルクはお盆に皿とナイフとフォークを乗せてやってきた。夕食はステーキの様だ
「今日は牛肉のステーキです。食べましょう、ご主人様」
「夕食はステーキなんだな、美味しそうだ」
「「いただきます」」
ナイフを使いステーキを食べやすいサイズに分けるとカリカリのニンニクチップと一緒に食べる。ステーキは厚く噛みごたえがあり肉の味とニンニクチップがよく合う。付け合わせのジャガイモやタマネギも食べながらワイルドホークの対策をシルクとしていくと俺の事をシルクが背中に背負い俺が魔弾で攻撃してシルクが回避をする事が決まった
「でもこれは一時的だろうな」
「そうですね。慣れてくればワイルドホークの攻撃に合わせて攻撃出来そうですからそれまでこの方法で戦いましょう、ご主人様」
夕食のステーキを食べ終わり肉が厚かったから腹がいっぱいになりソファに移動して休憩しているとシルクが細長いブドウの実の様な物を持ちソファに座る
「ご主人様、これを食べてください」
「これ、なに」
「口の中をさっぱりする果物ですよ。良く噛んで食べてください」
シルクが持ってきた果物を食べると皮がパリッとして甘味が口の中に広がる。噛み続けると口の中がさっぱりしてニンニクの臭いがしていたがそれもなくなった
「これ、美味しいな」
「でも一日一つまでですよ(効能が高いですからね)ご主人様、お風呂に入りましょうか」
「もう、沸いたんだ。先にシルクが入る?」
「いえ、ご主人様が先に入ってください。私は後で入るので」
「そうなの、わかったよ」
タンスから着替えを取り出して洗面所に向かう。そんな俺をシルクが後ろから顔を赤くして息を荒げている事に気づく事なく洗面所に入っていった。着替えを置いて洗面所の棚から身体を拭く大きなタオルとボディタオルを出して大きなタオルを着替えと一緒に置いてボディタオルを持って風呂場に入る
「やっぱり大きな風呂場だな。お湯はどんな感じだろうな」
浴槽に手を入れると火傷する程ではないが熱いお湯だ。浴槽の温度を確かめ終わり浴槽に入る前に身体をまずは洗う為シャワーにむかう。シャワーから水を出すと水からすぐにお湯に変わったのがわかり急いで風呂椅子を持ってきて座り頭を洗う。シャンプーを使って頭を洗って頭に付いている泡を落としているとその時に洗面所から物音が聞こえてきた。風呂場の扉が開くとシルクが身体の前をボディタオルで隠して風呂場に入ってくる
「うおっ!何で入ってきてるんだ、シルク!」
「ご主人様の身体を洗ってあげようと思いまして」
ボディタオルを使い股間を隠してシルクの凹凸のある身体を見ない様に顔を下に向く。シルクはそんな俺の事は気にせずに俺の背後に立つとシルクの身体を隠していたボディタオルを使い俺の身体を洗う為にその柔らかく大きな胸を俺の背中に押し付けながら俺の前にあるボディソープの容器からボディソープをボディタオルに使い俺の目の前で泡立てる
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