第23話 これがわたしの幸せ

それからも、毎日楽しく生活している。

朝から晩まで、ドキドキするような言葉を浴びている。


「おはよう、まい」


チュ!


レオは必ず朝起こしにくると、おでこにキスをしてくる。


「おはよう、レオ」

「今日もいい天気だよ」


レオがカーテンと窓を開けてくれる。


すると、ルーカスが部屋に入ってくる。


「おはよう、まい」

「おはよう、ルーカス」

「今日の服はこれがいいかな」

「うん、ありがとう」

「ここに、おいておくぞ」


チュ!


ルーカスがおでこにキスをして部屋を出ていく。


ルーカスはわたしに合う服を毎日選んでくれるようになった。

わたしのクローゼットの中にはたくさんの服でいっぱいです。

普段着からドレスまで、なんでもあります。


着替えて、1階に降りていく。


「「おはよう」」

「おはよう、ジェースとディアム」


ふたりはすでに朝食を待っていた。


「まいちゃん、よく眠れた?」

「はい、ばっちりです」

「おれは眠れなかったよ~まいちゃんが夢に出てきて寝かせてくれなかったんだよね~」


ええ?

どんな夢をみたんだよ。

まさか、わたしが……。


【妄想中】

♪~ジェースがベッドに寝ている。

「ねえ、ジェース! わたしと遊ばない?」

ジェースの上にまたがる。

わたしがジェースの首筋をペロンと舐める。

ジェースの服を少しづつ脱がしていく……♪


きゃー!

そんなこと、わたしにはできない~


「おい、まい。今日は隣街に行くんだろ」


ディアムが話をしてきた。


「あ、そうでした」

「おれが一緒にいく」

「お願いします」

「大丈夫、まいはおれが守るから」


ディアムもかっこいい言葉を平気で使うようになった。

だれの影響か!?


「まいさん、どうぞ」


リエルが朝食を用意してくれた。


「ありがとう、リエルとサミル」


わたしはおいしくて、ついがついて食べてしまう。

ガツガツ、モグモグ……。


「まいさん、ゆっくり食べてください」

「あ、うん、おい……しくて、モグモグ」

「ほらほら」


リエルがわたしの口についていた食べかすを拭いてくれた。


最近、リエルも気遣いができる男の人になってきたきがする。

男の子ではなく、男の人だ。


食べ終わると片づけてくれる。

わたしはなにもしなくていいんだよね~


お店が開くまでの時間、部屋で休んでいるとジェースがやってきた。


トントン!


「まいちゃん、ダージリンティーどうぞ」

「ありがとうございます」


部屋で一緒にダージリンティーを飲みながら、たわいもない話をする。

窓から心地よい風がはいってくる。


あ~

気持ちがいい~

こんな優雅な時間がおくれるなんて思いもしなかった。


「そろそろ時間だね、仕事に行こうか」

「はい」


――――


「いらっしゃいませ」


今日も、笑顔のお客さまを迎え入れる。

そしてもっと笑顔になって帰ってもらう。


「ありがとうございました。またお待ちしております」


「まい、そろそろいくぞ」

「は~い」


わたしはディアムと隣街に家具のデザインを見に行く。

腰にシルバーダガーを持った。


「いってきます」

「ディアム、まいを頼んだぞ」

「おうよ! 任せろ!」


ディアムがたくましい。

途中、ゴブリンが現れてもまったく怖くない。

だって、ディアムが守ってくれるから。

そして、こんなわたしも少しは戦えるようになったんです。

戦闘レベルは10です。

スライムやゴブリンならもうへっちゃらです。


「まい、よくやった」

「はい」


ディアムはわたしを守りつつ、レベルが上がるように最後のとどめはわたしにやらせてくれた。

こうやって、わたしはレベルを上げることができた。


ルーカスは、わたしを守りすぎてすべて倒してしまう。

ジェースもすべて倒してしまうが、ちょっと違う。

ジェースは踊りを舞っているかのようにわたしを守りつつ楽しく戦うから時間がかかるんです。

レオとリエルは強くなったが、わたしを守るのに必死ですべてたおしてしまう。

だから、レベルが上がったのはディアムのおかげなんです。


街につくと、家具屋に向かった。


「まい、どんな感じがいいんだ?」

「ん……」


わたしの部屋のクローゼットが満帆だ。

ルーカスがたくさん服を作ってくれるから入りきらなくなって、ディアムがクローゼットを作ってくれることになった。

そのデザインを見にきたのだ。


「こんな感じがいいです」


わたしは、葉っぱの模様でつるが巻いているような模様がいいといった。


「そうか、わかった任せろ」


そういうと、必要な材料を買っていた。


「まい、楽しみにしていてくれよ」

「はい」


わたしたちはお店にもどった。


――――


カフェは満席だった。

ブティックもお客でいっぱいだ。


「もどりました」

「ああ、おかえり」


ルーカスとジェースの素敵な笑顔でむかえられた。

そして、カフェにも顔をだした。


「おかえりにゃん」

「おかえりなさい」


レオとリエル、サミルの笑顔に迎えられた。


こんな笑顔を独り占めして、いいのか?


いいんだよ~

だって、これがわたしの第2の人生なのだな。

この幸せを得たいために、わたしはここにいる。


これはわたしが望んだこと。


――――


これが、わたしの出した答え。


わたしは、ルーカスとジェースそしてレオからの告白を受けて答えをだした。


「わたし決めました!」


真剣にきいてくれている。


「わたし……今の関係を壊したくありません」

「それは、どういうことだ」

「いえ、違う。わたし、みんな好きなんです。みんなのことが大好きです」

「……」

「ひとりになんて、選べません!!」


みんな、驚いているようだ。


「ごめんなさい!」


わたしは頭をさげた。


「まい、わかった」


ルーカスが話始めた。


「ひとりに決められないのは、わたしたちの魅力が足りないからだ」

「え?」

「そうだにゃん」

「ええ?」

「そうだな、じゃあこれからもっと好きにさせてあげるよ」

「えええ?」


どういうこと?

魅力って。


「じゃあ、おれたちも参加するか」


ディアムがリエルとサミルをさそった。


「「うん、参加します」」


「えええええ?」


「まい、そういうことだ」

「おれたちはみんなまいが好きだ、おれたちの中からひとり選ばれるまでやるしかない」

「よ~し、負けないぞー」


――――


こんな感じになってしまい、スローライフではないがイケメンに囲まれて、毎日ドキドキするようなことばを浴びて生活しています。

そしてわたしは、フェロモンを分泌して綺麗になる。

フェロモンをプンプン発して、みんなを虜にしていくのです。


だってこれが、わたしのスキルですから……。

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 異世界で異種族イケメンに囲まれてスローライフを楽しんでます ~妄想だらけの日々ですがなにか? 柚子桃しずく @momoyuzu-sizuku

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