第41話

形をイメージして作って、というだけでいつの間にかゴリゴリに魔力を消費していたようで……



「う、きたぁ……」


『え!?なに!?』



うええーといいながら魔力回復用の真っ赤なポーションをぐびー!

ぷっはー!



「え、なにそれ」


「あかすぎない?」


「これ魔力回復用のポーション」



魔力切れの状態を説明。

それは戦闘中になったらやばいやつだなと納得され、簡単に魔力切れを起こさないようにするために特訓中でもあることを言うと、それならどんどん特訓すべしとGOサインがでたので、ガンガンいこうぜ!!



「氷の矢はイメージできたし基礎完成!あとは応用で氷の硬さだけど、とりあえずつぎ!!」


「炎の玉をさぁ、炎のドラゴン的なのが襲っていく感じにしたらかっこいいよね」


「わかる」



ほうほう?ドラゴン?

コション発見したのでGO!したけど、出たのはちょっと強そうなヘビ。でもマムシとかあんなんじゃないやつ。ただでかい。ニシキヘビ的な?

あれー?ドラゴンからかけ離れている……。

手足どこいった?と、手足を足したら



「これはトカゲ」



ツノとヒゲ!と考えたら



「なんか……ウーパールーパー?」



翼か!!と足してようやくドラゴンぽさあるものの、あんま強そうでないっていうね。

ちょっとドラゴンのイラストとかで履修するわ。

脳内にうっすらしかイメージわかないから出てこない。

ツインズが言ってるのは西洋的なドラゴンだと思うんだよね。

私の脳内は日本昔ばなしなんだ…。

いや、ありか?


ここで魔力切れしたので真っ赤なポーションをぐびーっと。

はたから見たら吸血鬼では??と思いながら飲み干して、ぷっはー。


とりあえず強そうなドラゴンはさておき、炎の壁を作ってみたり、風も竜巻を発生させてみてどうなるのか観察したり。

竜巻は魔力量で威力の差が出てるっぽい。

ちなみに進路操作はめちゃくちゃ難しかった。

練習するしかない。


この竜巻とかコントロールできたら多分火事にならないように炎が使えると思うんだけど…。


あとは土ね。

ぬかるみと壁は出来た。

壁と言っても、低めの壁。幅と高さが大きくなればなるほど魔力がガッツリ持っていかれる感覚がして、おぉお!?てなったのでね。

これはよい!と、ひたすら壁を作って崩して。

あと壁が出来たら檻っぽいのも出来るんじゃない?と言われて実践してみたけど、これが実に難しい!

繊細!


強度を増した形で作らないとコションの突進ですぐ崩れる。

あーだこーだいいながら、なんとかコション程度の魔物なら閉じ込めてしまうことが出来るように。

きっついわ。

はい、駆けつけ一杯!みたいなノリでぐびーっと。



「……土だったら、ゴーレムって作れるの?」



レイちゃんからの疑問。

ゴーレムって土の人形的なやつだっけ?あ、泥人形?

ほうほうほう?

ぬかるみ作りまーす。

そこから人形だしまーす?



「……え、むずかし、これ有名なミステリー作品なんだけど」



あの有名なシーンの二本足になったんですが、どうしてこうなった??

笑いこらえてふるえてるよツインズ。

バシャっと潰して、人形ね、人形。



「いろは、あれはかわいいけどどうしてそうなった」


「人形ねって思ったら脳裏にミニチュアファミリーがこんにちはした」



そんな可愛らしいなゴーレムいないなぁ……と言われて、再びぬかるみに沈んでもらう。

戦闘より花畑が似合うものね、いまのね。

精度が上がれば魅了的なこと出来たりするのかな…。


あ!!



「こんな感じがいいのでは!?」



出てきたのはマッチョ。

ええ、ごりっごりのマッチョです。



「あぁ、ぽいけど何をイメージしたの?」


「I’ll be back」


『あぁ、』



お帰りいただく時はサムズアップで沈んで頂きます。ええ。

BGMはあれね。

これちょっと面白いじゃん?いいかもー!

ボディービルダーだもんね、元はね。


そんなことしてたらちょっと魔力量増えたんじゃない??

タイミング的にもそろそろ街に戻ってアレコレしてログアウトかなぁと。

楽しいお休みは終わりが来るよね。


街に戻ってギルドで素材を売ったりしようかと向かうと、魔物討伐出発日時のお知らせ、と書かれている。

現実時間で考えたら……これは次の週末かな??

それまでは仕事もあるから夜に少しログインしてポーション作りを手伝うか、魔力増幅特訓するか、図書館で調べ物するか、機織りするか。

あれ、なんかやること沢山あるから充実した日々になりそうだね!

ちょっとアラサーだけどワクワクドキドキが止まらないね!

ロマンティックがあふれる感じだわ!!



魔物討伐するかはわかんないけど、がんばろー!

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