第5話《三》喪姫血涙(とわのわかれ)-3-
しばらくの
死してなお気高さを
「
生存者を求め、手分けして
「はい、残念ながら・・・」
そう答える
「そうか・・・」
いかに
多分、賊共が使用したと思われる
〈見せしめか⁉〉
なまじ抜きん出た名門であるがゆえに、もしやこの
またたく間に胸を
「
最後まで戻っていなかった
「この者が、
恐怖のためにまっさおになり、ぶるぶると、
だが、今は彼女こそが、
「そなた確か・・・そう、
「わ、わたくし・・・お夕食の跡片付けをしておりましたら、料理
そこまで言うと、
いわゆる、目がすわった状態である。
あまりの恐怖が
「
「お台所は・・血の海でした。
彼女は、どうにかこうにかではあったが、それでも何一つ包み隠さず、
「御苦労だった、
彼女の正直さに、何かしら感じるものがあった
「今一つ。その黒い影の顔は見なかったのか?人数は何人ぐらいだったか、
彼は
「顔は・・あの、全員
取るに足らない
〈さてもや、先刻の一味めか‼〉
だが、今は
「そうか、よく解った。恐ろしい思いをさせて済まなんだな。それにしても、そなたが生きのびていてくれて有難い。
そう言って
寝台の上を一目見るなり、
彼女などは、当然のことながら奥向きへ入ることは許されず、
しばらくは
〈あなた様は、わたくしに何をせよとおっしゃるのでございましょう?〉
彼女は、そう問いかけたかったのだ。
「そなたに、
「わ、わたくしが⁉あの、わたくしなどが、お
予想だにせぬ驚きのために、
「その通りだ、
彼女に向かって、
「かしこまりましてございます、
もう、
見かけによらず、この
自分にとって最初で最後のこの大役を、誠心誠意
そして決意通り、
廊下を去ってゆく小太りの後姿は、
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