第7話 新たな性活

 ――異世界28・レイズリー村・協会

――年月日不明

 ――時間不明


 「ミナよ、この部屋で待っていなさい。」


 ――ガチャガチャ…ガチャッ!


 ウィレン司協が私室の扉の鍵を開けた。

 私は、私室の扉を開けようと前に立った。

 すると、ウィレン司協が私の背後にピッタリとくっついてきた。


 「(良いものを塗っておくから、一人でたっぷりと愉しんでおくんだぞ?)」


 小声でウィレン司協は私の耳元でそう言った。

 次の瞬間、裸の私の剥き出しの秘裂に指が挿れられた。

 明らかに、ウィレン司協の指には何か付着している…。


 「(もしも抵抗したら、イースの堕胎の件は無しだぞ。)」


 屈辱的だったが、秘裂内に塗り込まれるまで耐えるしかなかった。


 「(偉い子だ。たっぷり可愛がってやるからな?)」


 そう言うと私の秘裂からウィレン司協の指は抜かれた。

 やっと終わった。

 そう思っていた時だ。


 「(おお、忘れるところだった。こっちもだったな。)」


 お尻の中にウィレン司協の指が入ってきたのだ。


 「(奥まですんなり入るとはな?これは本当に楽しみだ。)」


 さっきよりも塗り込まれる時間が長い…。

 秘裂に塗られた薬が効いてきたのか?

 秘裂を中心に身体が熱い…。


 おかしい…。

 今の私の身体は、『無効:状態異常』なのだが…。


 {ミナ?肉体構造の『性感』が追加されただろ?その影響で『性感』に関する箇所は、半分くらい影響あるからな?}


 [ヤバい…。堕とされるかも…。]


 {イイエ。その間、僕と話していようか。}


 キーユの思わぬ提案だった。

 色んな意味で私を静止してくれたのに…。

 余裕な態度をして見せた私に…。

 キーユは怒ってはいないだろうか…。


 [キーユの言う事聞けば良かった…。]


 {ハイ。だろう?嫌な予感しかしなかった。}


 こう話している間にも…。

 って!?

 ここでいくら話していても、実際の時間はほんの一瞬に過ぎない。

 詰んだ…。


 「(ほれ!塗り終わった。前の方はもう出来上がっとるぞ?また後でな?)」


 ――ドンッ!!


 開いてる扉から部屋の中へ、ウィレン司協の手で背中を押された。


 「あっ!?」


 ――バタン!!

 ――ガチャガチャ…ガチャッ!


 気づいた時には遅かった。

 外から司協私室の扉を閉められ、施錠される音が…。

 私は直ぐに振り返って扉を見て愕然とした…。


 [キーユ…。扉の取っ手無い…。]


 {ハイ。詰んだな。しかも、鍵も無いだろ?}


 [鍵もない…。キーユどうしよう…。私…おかしくなるよ…。]


 {ハイ。とりあえず、ミナ?自分の考えの甘さ反省してろ。}


 キーユに突き放された。

 まぁ、仕方のない事か。

 私は、自分の無効スキルを完全に過信していた。

 起こるべくして起きただけのこと…。


 ――異世界28・レイズリー村・協会

――年月日不明

 ――時間不明(部屋に到着して30分位経過)


 ああ…頭が狂いそうだ…。

 激しく湧いて波のように襲ってくる欲情。

 私は耐えきれずに負け…自ら慰め続けている。


 [助けてええええ!!キーユ…お願い…。]


 {イイエ。ウィレン司協がそろそろ来るだろ?たっぷり前も後ろも可愛がって貰えばいいさ!首輪を貰えるかもな?}


 [いやだああああ!!お願いします!!キーユ!!何でもします!!}


 {ハイ。じゃあミナ?僕の妻になれ!!いいね?}


 待ってましたとばかりのキーユの言葉。

 私を…自分のモノにしたかった?

 なぜ?

 性処理とかでも良いはずなのに。

 なぜ、妻?


 [なります!!なるから…助けて?]


 {ハイ。忘れるなよ?美春さん。今の言葉。}


 え?

 美春さんて呼んだ?

 ミナの言い間違いだよね。

 キーユもきっとテンパっているのかな?


 {『治療』!!}


 キーユがそう唱えた瞬間だった。

 私の身体を支配していた一切の激しい欲情、疼きが消えて無くなった。


 [キーユ…あ、ありがとう!!]


 {イイエ。ミナは僕の妻だから。そこまでの礼は、もう要らないよ?}


 ――ガチャガチャ…ガチャッ!


 扉の鍵が開く音がした。

 きっと、ウィレン司協だ…。


 ――ギィッ!


 「ミナ?具合はどうかな?」


 そう言って、部屋に入ってきたのはウィレン司協だ。

 気づけば、私が寝そべるベッドの脇に姿があった。


 「おお、前も後ろも良い具合になったな?『治癒』!!」


 え?

 キーユと同じやつ唱えた?!


 「こう言うことは、公平にせんとな?発情した女子を抱いても面白くないからの?」


 「なら…なぜ塗ったのですか…?」


 「ああ!それは私のがデカいからのう!事前に準備せんと痛いだけだからの?」


 意外に…紳士だ。

 普通に付き合っていても前戯無しでされる事もあると言うのに…。


 「ミナが良ければ、私のペットにならんか?事前に交渉しておきたくての?」


 「ペットとは…?」


 「私特製の首輪をつけるだけだ。あとは好きにしてればいい。その首輪は翅と同じ役割をしていてな?私が呼ぶと自動的に私の所へ転移するんだがの?どうだ?ペットになってくれんかの?」


 前言撤回する…。

 やはり紳士じゃなかった…。

 断ろう。


 「あの…」


 「『服従』!!」


 {おい!!ミナ!!従うな!!}


 「私をウィレン司協のペットにして下さい♡」


 {ダメだ!!おい!!}


 [え?ウィレン司協は良いお方だよ?キーユ。]


 「よく言ったのう?『ペット:ミナ』?」


 「ハイ。」


 ――ガチンッ!


 「『服従:解除』!!」


 え?

 首に違和感がある…。


 {ミナはウィレン司協のペットになったんだぞ?終わったな…。}


 首輪が首を締め付けていた。


 「いや!!これ!!どうして?!」


 首輪を引っ張ったが…びくともしない。


 「ミナ?お前さんは私の可愛いペットだぞ?さぁ、こっち来い。」


 ――異世界28・レイズリー村・協会

――年月日不明

 ――時間不明(部屋に到着して5時間位経過)


 「さて、ミナ。今から自由だぞ?どこでも行くがよい。」


 私は恐らく4時間くらい抱かれていた。

 首輪には見えない鎖が繋がっているのが判った。

 ウィレン司協の声に呼応して、首輪を引っ張られ引き寄せられたり、首輪を締められた。

 抱かれ心地に関しては…何も問題無いから、困った。

 逆に言えば、雅幸さんには劣ると思いたいが、その次くらいに良かった。


 「私達はなかなかの相性のようだぞ?となればこれでどうだ?『ペット:解除』!」


 は?


 {はあ?!でも良かったな。これで自由だぞ?}


 「え?どうして?」


 「お前さんなら、自ら私の元へ来るだろうからの?今はそんなでもないが、離れれば分かるはずだろうにの?」


 ウィレン司協に返す言葉浮かばない…。


 {おいおい?ミナ、そうなのか?!}


 [分からない…。でも…私にはキーユ居るから!約束したし?]


 「イースさんへの施術感謝します…。」


 これは、言ってなかったはずだ。

 急に思い出した。

 と言うか今日のメインだった…。


 「私は分かっておるぞ?ミナが人外の身だと言うことをな?」


 「え!?」


 私は思わず身構えてしまった。

 これから、ウィレン司協を吸収しなければならないかもしれない…。

 でも、ウィレン司協はやる事は悪どいが約束は違えていない。


 {ミナ?よせ。この司協は相当な手練れだ。今のミナでは到底敵わない相手だぞ?}


 「なぁ?ミナよ。お前さん、人を探しているのであろう?好意のある男を。」


 「な…なんで?!何で分かるの?!」


 「私か?究極スキル『予知する者』を持っとるからの?これから先の未来、お前さんに起こる事を、私も共に見届けたくなっての?私をお前さん達の仲間にしてくれんかの?」


 お前さん達のって今、ウィレン司協は言った…。


 「ウィレン司協と言うのはよしてくれ?其奴みたいにウィレンと呼んでくれんか?金銭面は心配せんで良い。ただとは言わん…私のペットであるお前さんを抱かせてくれればいいぞ?」


 「この協会はどうなるの??司協が居なくなると…」


 「困りはせん。後釜をもう据えておいてある。お前さんを抱きにくる前に決めたんだがな?」


 何か知らないけれど、半強制的な性生活が始まりそうだ…。

 身体の相性は良いから…別に…。


 ―続く―


――――

ここ迄の主な登場人物とステータス

――――

名前   :ミナ=ルナ

種族   :スライムリーダー

魔法   :なし

称号   :キーユの妻、ウィレンのペット

二つ名  :なし

容姿   :肌【青】、髪【-】、頭部【-】、目【◉:黒】、背中【-】、その他【-】

+肉体構造:五感、声帯、性感、愛の雫、体温調節

究極スキル:傍にいる者≪ナビゲーター≫

特別スキル:異世界ジャンプ

特殊スキル:無性受胎、分析

固有スキル:擬態、取込、吸収、溶解、再生、火球、統率、扇動、分裂、

吸収スキル:催淫、強制種付け

感知スキル:元素、気配

吸収   :火属性

無効   :状態異常、痛覚

耐性   :物理、温度

擬態   :杉田美春、????(ロック状態)、オーク・♂1

再訪先  :異世界28

解析情報 :杉田美春、オーク・♂1、イース

地理   :異世界28

――――

名前   :キーユ

種族   :ナビゲーター

魔法   :回復系魔法

称号   :不明

二つ名  :不明

容姿   :肌【-】、髪【-】、頭部【-】、目【-】、背中【-】、その他【-】

究極スキル:傍にいる者≪ナビゲーター≫、引継ぐ者、閃く者、焚べる者、その他不明

特別スキル:魂転送、解析、共有、オートモード、その他不明

詳細   :異世界転生者と思われるが不明。

――――

名前   :ウィレン

種族   :不明

魔法   :回復系魔法

称号   :ミナの飼い主

二つ名  :不明

容姿   :肌【白(イエベ)】、髪【白】、頭部【-】、目【青】、背中【-】、その他【身長175cm、体重65kg】

究極スキル:予知する者、その他不明

特殊スキル:服従、ペット、その他不明

詳細   :元レイズリー村協会の司協。既に見えているミナの行く末を見守ると宣言し仲間に加わる。ミナとの夜の相性は雅幸の次に抜群。

――――

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