5日目 一番言いたかったあるある、それはLogistics

6.キッチリ街道を整備する


 ちょっと戦いとかギルド制度の話が続いて疲れた。読んでてだるくなかった?

 なので今回は俺が一番いいたかった、一番褒めたかった貴族あるあるにする。

 コレがなんか頭にぽわぽわ浮かんできたから、この一連の随想をつらつら書き始めたようなもん。


 街道の整備は統制された国への第一歩。そして必須。

 これは誰でも知ってる。

 異世界貴族はいろいろと可愛いところがありますが、ここの認識はシッカリあってメチャクチャちゃんとやってるんです。可愛くねえなあ(つんでれ)

 なんだかだ言って旅したり、旅先で消耗品や工芸品を買ったりできるんだから。


 そりゃ生産とか錬金・製造系の魔法、スキルがあります。道端の薬草をポーションに変化させたり、鉱石をサクっと武器に仕上げたり、挙句は無からモノを出す。


 ああ、というかあれって、わりとバンバン空中に物体を出してるけど。自粛した方が良いと思う。というか取り締まらなくていいのかな。

 物質のあるところに物質だしたら核融合して大爆発すんじゃないかな。爆縮レンズ要らずだぜぇ。狂気の世界のはじまりだぜぇ?

 いや俺も、たしか筒井康隆の異世界でそういうことが起きたような記憶で心配しているだけで、物理学はよくわかんない。大丈夫な異世界とそうでない異世界があるのだろう。

 

 さて、実際貴族が押さえてる領地とか国はどのぐらいの広さか。

 まあ、四国くらい。

 しょぼいと思いますでしょうか。

 そんなわけねーだろとおもいますか。

 注意してほしいのが、土地の広さではなくて、国境を引いて実際に支配が行き届いてる範囲ということ。

 内側だろうが外側だろうが、放置されてる荒野や原生林は含まない。でも、これ領地としてはわりと広いと思う。


 この領土に、ぜんぶがばっちり敷石舗装でないにしても、荷駄馬車が通れるくらいの主要道路を張り巡らさせて保全している。


 なんでそんなことが言えるのかって。


 ジョン・レノンも言ってたよ、空想してみよう。

 小領地で権勢の無い一家で、という事前の設定が無い限り、多くの異世界貴族領は他国と国境を接している。それは魔族の国だったりナントカ帝国だったり、種族や政治形態が違うことが多い。

 これは何を意味するかというと、トラブル起きたら即戦争ということである。

 攻撃してしまったり攻撃されたら、最優先で現地へ軍を送らなければならない。


 早ければ早いほどいいんだが、どの程度の早さか?

 

 ここでは、一部の部隊か冒険者しか使えないかもしれないので魔法は無視。四国をまーんまるくして、おまけして出発場所を真ん中らへんに置く。

 まあ、国境付近まで100kmから120kmくらいあります。成人男子の平均徒歩速度が時速5~6km。

 一日に10時間歩けば、2日でつくじゃん!

 というのは準備無し休憩なし食事なし妨害なし脱走者なしで平地の場合。でも、おまけしてそういう事にしちゃおう。

 普段から鍛えてる人達なので、もうちょい早いかもしれない。でも異世界軍団には女性がかなり混じるんだ。魔法職に多いというコトがまずある。

 あと獣耳の種族がなぜか女性ばかりなんだよなー。なぜかなー不思議だなー。

 とにかく、単純に女性は歩幅が狭めなので極端には早くなんない。


 いろいろおまけして、即日で敵国侵攻の知らせがとどき、その日のうちに本隊出陣の準備が整い、幸いにも月が明るい夜で長時間歩けて、これで二日半か三日でおそらく主人公と主要な仲間が敵と対決できる。

 そうなればもう、ほぼこちらのもんである。

 

 貴族様が、こういう計算をして道を整えてる。

 今回はそういう逆算式に、実は街道があるという事実を白日の下にさらし、貴族の有能さを証明した。

 もっと自慢すればいいのにね。じれったい。

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