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第37話 ばとるしーん
「こいつぁ……なにをしやがったんだぁ？」
「気にすることない。所詮はオーガだ。やばいのはこいつの洗脳能力だという話だったが……別に俺達は誰も魅了されてない」
「そういやぁそうだなぁ……あの光の戦士様、ふかしこきやがってぇ」
「洗脳能力がはったりなら、俺達3兄弟の連携で討伐は余裕！」
元ニヤニヤ笑いの冒険者達は鞭に弓に剣を構えだした。
それを見て、俺は素手で腕組み。
「俺はさっき、手は出さないと約束しただろ？ 約束は守ってやるよ」
「ちっ……舐めやがって」
「舐めちゃいねーよ。フルパワーのチソチソでお前らの心も折ってやるって意味だ。よかったな！ お前らも、チソチソには勝てなかったよ……となることで尊厳ぶっ壊れ決定な！」
「やれるものならやってみろ！ 行くぞ、兄者！」
「まかせなぁ！」
「フルバースト・リバース！」
ガオン！
と、冒険者達の手にあった武器が俺の足元にガチャンと転がる。
「なにぃ!?」
鞭を失った冒険者が慌てふためく。
「さらに、フルバースト・サード！」
ドゥン！
俺のチソチソが瞬時にフルバースト！
フルバースト・セカンド以上のチソチソ充足力があったればこそ！
その血流はチソチソの先端で音速を超える！
衝撃波の発生である。
チソチソの先から放たれた衝撃波はびゅっとばかりに冒険者の1人の顔面にぶち当たった。
「ごばぁ！」
そいつは吹き飛んで意識を失う。
仲間達は『なにが起こったのか？』と脇を見、吹き飛んだ仲間を後ろに見る。
「そしてリバース！」
残った冒険者の1人が引き寄せられ、俺の足元に叩きつけられた。
そいつは顔面から地面にダイブ。
そのままザリザリと地面を擦ってから、顔を支点に一回転。
言葉を発する暇もなく戦闘不能に。
「な……な……！」
最後の1人は後ろを見たり、前を見たりときょろきょろきょろきょろ忙しい。
「これを連続で繰り返す……！」
最後の1人が吹き飛ばされ転がるところを、
一気に俺の元まで引きずられてきて、
弾き飛ばされ、
首ももげよとばかり引っ張り込まれて、
「これが俺のフルバースト・リフレインだあああ！」
おらおらおらおらおらおらおらおらおらぁっ！
大地に足を踏ん張り中腰の構え。
それでチソチソを急速に大きくしたり小さくしているだけで相手はボロ雑巾のようになった。
「ぶげぇーっ!?」
そいつは最後には森の彼方先まで吹き飛ばされて、星のように瞬いて消えた。
「さよならだ……！ 仇は取ったぜ……お前は変態で近寄りがたいクソ闇エルフだったが安らかにな……」
「死んでいないものを死んだように扱うというのは、許し難いいじめではないのか？」
デスメソスからクレームが入った。
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