第21話 邪神復活協力への見返りとして破格の条件を付ける

「どうだ? 取引に乗るか?」


 俺の問いではっとしたのか。

 闇エルフは口元を拭った。


「ば、ば、馬鹿にするな!」

「あれ? 気に入らねーの?」

「あ、当たり前だ! いくら貴様のチソチソを自由にこねくり回せるのが条件だとしても……」

「そんな条件は付けてないが!?」

「チソチソを小さくする邪神復活の手伝いなどできるわけがない! そんな人類に対する罪を犯せるものか!」

「なんでだよ~。大体、お前、絶対、悪い奴じゃん。悪だろ? 悪いことするの得意だろ? そんなお前がなんで邪神復活をそんなに拒むのかわかんねえ」

「……確かに、私は穢れた死人使いだ」

「そうそう! そうだよなあ?」

「……墓を荒らし、安らかに眠る死者達の尊厳を冒涜する。死者達をけしかけ、恐怖と混沌をこの世にもたらす邪悪な存在……それが私だ」

「わかってんじゃん!」

「だが、そんな私でも決して許されない邪悪、手を出してはいけない邪悪があることは知っている」

「なに?」

「悪の側に立つ者達からも決して許されない真の邪悪……それはチソチソを小さくすることだ!」


 ばあ~ん。

 きまった! みてえな面。

 うっざ。

 どういう倫理観なんだよ! もう! チソチソ小さくするくらいでガタガタガタガタ騒ぎやがってよぉ!


「ええい、くそ! わかったわかった! じゃあ、チソチソぶっこむだけじゃなくて、そのあと無惨に殺して、死体は頭からガジガジ齧って食べてやるよ! 約束する! それがお前のやられたいことなんだろ?」

「なに!? い、いいのか!?」

「こんな話に食いつきやがって……」

「……くっ、しかし、それでもチソチソを小さくすることを手助けするわけには……!」

「なるべく痛みと苦しみが長引くように気を付けて何度もチソチソで刺してやるよ! ちゃんと最後にはチソチソで腹を貫通させて串刺しにしてやっから!」


 もうやけくそよ。

 ここまで譲歩してやってんだぞ!


「そ、そ、そんなに……!?」


 デスメソス、ぽっと顔を赤くする。


「ど、どどどどういうことだ? あれだけ私を拒否していたのに……え? もしかしてようやく私のエッチな魅力に気付けたということか……?」

「そうじゃねえよ! でも、俺だけじゃチソチソ小さくできそうにねえし……お前は魔法が使えるっぽいだろ? こっちの世界のことも色々詳しそうだし、お前が手助けしてくれたらありがてえんだわ。恩に着る」

「……こっちの世界?」

「で、助けてくれるなら恩は返す。ただ、俺の持ち物でお前が喜びそうなもんって言ったらこれしかねえし」


 と、俺は股間をばんと叩いて誇示した。

 いてえ。

 悶絶。


「……ぐおお……そ、そういうわけですの? 協力してくださる?」

「なんでおネエになったのかはわからんが……わかった!」


 デスメソスは目をらんらんと輝かせ、勢い込んで答えた。

 うっきうき。


「貴様のチソチソが小さくなるのは世界の損失だが……。それが失われる前に私を刺し貫いてぐちゃぐちゃに破壊してくれるというなら、よしとしよう!」

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