第9話 何でも言うこと聞いてくれる全裸・半裸のエルフちゃん達がいっぱい出てくる!の、段!

 死人使いデスメソスの問いを聞き、俺は真摯に考え抜いて答える。


「ド助平エルフならいいぞ」

「……なんだと?」

「お前の軍団とやらに今すぐエロい事させてくれる結婚可能なエルフがいるのなら仲間になってやるって言ってんだ! タマリエルちゃんよりもすげーHなこと可能なエルフ、いる? 例えば、授乳手〇キしてくれるボインボインママエルフとかさあ?」

「チッ……!」

「また舌打ちぃ! お前、人の目の前で舌打ち止めなー? 傷つく人もいるんですよ?」

「愚鈍なオーガが調子に乗りおって……。だが、いいだろう。そういうことなら我が軍団のエルフ達を紹介してやろう」

「え? いるの? ……へっ! そんなうまい話あるわけないよな。どうせエロいことさせてくれないし結婚もしてくれないエルフちゃんなんだろ? そんなのタマちゃんに比べたら……」

「いっぱいいるが?」

「よろしくお願いします!」


 ……はっ!? 気付いたら、俺の頭は深々と下がっていた。

 これは一体……?

 何らかの操作系能力者の仕業?

 なんだかわからないが、ヤバいぞこれは……!

 気をしっかり持たねえと、タマちゃんに対して浮気させられちまう……!

 俺、エルフに対して一途なのに、操作系能力者のせいで……! くそぅ! 悔しいです!


「くくく……。我が下僕になると認めたのだな? よかろう。なら、今すぐに我が軍団のエルフ達に会わせてやろう」

「え、マジで? マジで紹介してくれんの!? なんだ、デスちゃん、結構話せる奴やん!」


 すまんな、タマちゃん……!

 堪忍、堪忍や!

 ならぬ堪忍、するが堪忍やで!

 いや、ちょっと見るだけだから!

 そんでちょっとお試しするだけで、その後すぐ助けに行くから!

 それまでちょっと、ぐへへーへぐーへへ。


「出でよ、我が死の軍勢よ!」

「……死の?」


 俄然雲行きが怪しい単語が出てまいりました。

 デスメソスの合図に応じたのか、俺の周りの地面が盛り上がり始める。

 そして、ぼこぼこぼこぉ!

 大地を割って現れ出でたるは、骨とか腐肉の美女軍団っ!


「……! こ、これは……!」

「くくく……どうだ満足か? 今、お前の前に立っているのはどんな命令にでも従う、アンデッドと化したエルフ達だ。この地に屍人陣を仕込んでおいたのよ。我が軍団の中には元はエルフだったスケルトンやゾンビもいる。その中でも選りすぐりだぞ? どれとエッチなことをしたい? どれと結婚する? なんなら、全員と結婚してもいいぞ? ハーレムエンドだ! くくく……はははっは!」

「……ぐ……! そんなバカな……! 畜生畜生畜生……!」


 俺は呻き声を漏らしてしまう。

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