第4話 トラップカード:チソチソデカ過ぎ が発動。対象はセックスができない

「……どうか、私達をお救いください、赤きオーガ様。その代わりに、この身を捧げましょう。どうぞお好きにしてください……」


 エルフは羽織っていた毛皮をばさりと落とし、布切れのような着衣もはらりとはだけさせた。

 おっぱ……!

 生おっぱいきたぁああ!

 小ぶりにピンク!

 キンッキンにピンチクしてやがる……!

 こ、これで遂に俺の念願……エルフとエロいことしたいという希望が叶うのか……!

 うおおおおおお!

 ばんざーい! と、ムクムク目覚めたチソチソも諸手をあげて喜び始めた。

 おいおい、泣くなよ。

 そんな俺の目の前で、エルフは恥じらう乙女となってしなだれている。

 俯いて、上気した頬を隠すみたい。

 でも、うるんだ瞳でちらちらと俺の様子を窺っているのは、これ、俺のこと好きすぎってこと……?

 おほほほほぉ! 変な声出ちゃった。我ながらきめえな。

 でも、にやにやしちゃう。げへへ。

 エロ漫画で鍛えたこのチソチソ、まずは優しく扱ってもらおうかな!

 で、ボロン。

 ……しようとしたところで、俺は違和感を覚える。

 俺のはち切れんばかりのチソチソ……。

 ちょ、デカすぎじゃね?

 おかしい……

 俺の知ってるチソチソはこんなんじゃねえ……。

 もっとコンパクト。

 少なくとも収納可能なんだけど?

 なのにこれ、ちょっと下手したらチソチソでかくれんぼできちゃわんか……?

 しゃがんでチソチソの陰に隠れればなんとか遮蔽効果得られん……?

 いや、チソチソがデカくなるってのは俺の、いや、男の夢の1つだとは思うけどこれは……えっと……エルフの身長分くらいあるのはさすがに違くね……?

 こんなんぶっこんだら串刺しになっちまう……。


「……? どうなされたのですか赤きオーガ様? 私を……抱いてはくださらないのですか?」


 熱のこもった目で俺を見つめてくるエルフ。

 この子の方は準備万端、受け入れ態勢に入ってるってのに……!

 チソチソがでかすぎて、これじゃ入れられねえええええ!

 オーガだから?

 俺がオーガだからか?


「どおしてなんだよぉおおおおおお!」


 俺は魂の慟哭を響かせた。


「あの……どうぞ好きにしてください、オーガ様……」


 強烈なオスにエルフもエロエロなのにサイズが違い過ぎてセックスできねえってなんやあ!

 このおったったものをどうしろってんだい!

 くそおおおおおおおお!

 地獄……!

 まさに生き地獄……!

 神ちゃんが言ってた地獄へ落ちろってまさかそういう……?

 そりゃ、俺が人体破壊上等のリョナ属性持ちだったら無理やり「ほら、ここまで届いちゃうんだよ?」「ひぎぃ無理ぃ!」とかしちゃうかもしれねえけど、俺マジでそういうのダメなんだよ……!

 イチャイチャちゅっちゅしながらスローライフセックスしてえの俺は! ぽりねしあんせっくす! 童貞だけど!

 どうすれば……。

 どうすれば、俺はエルフと生でエッチできるようになるんだ⁉


「おい、待て! そこのオーガ!」


 !? 誰だ⁉ ていうか、このチソチソで立て込んでるときに何っ⁉

 俺は突然、何者かから声をかけられ狼狽する。

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