第3話 早速エルフちゃんが発情してくれてテンポが良い

 うわー、ショックだわー。

 転生したら人食い鬼だったなんて……。

 くっそブサイクやんけ!

 こんなのエルフにモテねえよ!

 あの神ちゃん、俺に外れを押し付けやがったのか……?

 俺はがっかりしながらエルフの女の子を見る。

 これじゃあエルフちゃんといちゃラブエッチなんて絶対無理じゃん。

 と、ピロリンと軽快な音が鳴り響き、エルフの女の子の頭の上に一瞬『+20』の文字が浮かんだ。

 そして、好感度モニター。


『不確定名:エルフの女の子

 好感度 :-79     』


「あれ? 好感度上がった?」

「……あ、あなた……私を食べないというのは本当ですか……?」


 エルフの女の子は上目遣いに俺を見てきた。

 口元を食いしばり、警戒心丸出しではあるけれど、俺のことを化け物呼ばわりはしなくなっている。


「た、食べねえって! 信じて信じて! えへへ……」

「……では、何をしに私の前に……」

「なにって……ええと、助けにさ! そんな鎖で繋がれてたら痛くねえ?」


 俺はエルフの様子が痛々しかったので、鎖を外せないかと手を伸ばした。


「ひ……! やめ……! さ、触らないで……!」

「あ……」


 ぱきん。

 ちょっと具合を確かめようとしただけなのに、軽く引っ張ったら鎖が千切れてしまった。

 今の俺の体からしたら随分と細かい鎖だったし、脆いもんだ。


「……え?」


 ピロリン。

『+40』

『不確定名:エルフの女の子

 好感度 :-39     』


「……オーガの癖に、鎖を外してくれたの? あなた、なぜ……?」

「あ! やべ! ちょ、ちょっとおっぱい見えちゃう見えちゃう!」

「え? きゃ!」

「な、なんか隠すもの……こ、これでも上に着て隠せ隠せ!」


 俺は腰にぶら下げていたクマの毛皮をエルフに覆い被せた。

 あ、なにやってんだ俺!?

 せっかくのちらりシーンを自分で台無しにしちまった!

 エルフの生おっぱいなんて生きてた頃は一度も見たことなかった貴重なシーンだってのに!


 ピロリン。

『+80』

『不確定名:エルフの女の子

 好感度 :+59     』


「……あ、ありがとう……ございます……?」


 エルフの女の子は呆気にとられた様子で俺を見上げていた。

 胸元はしっかりガードしてやがる……!


「い、いや、礼には及ばねえってことよ! 当たり前のことしただけだから」


 ピロリロリン。

『+160』

『不確定名:エルフの女の子

 好感度 :+219     』

 好感度が100を超えました。セックスが可能です。

 好感度が200を超えました。フェラ〇オが可能です。


 おい!? 好感度モニター!?

 なんか今さらっと股間のエッチピストルモシモシしちゃうような表示が出たんだが!?

 俺はセックス可能になったエルフちゃんの白い体をガン見しつつ、喉を鳴らす。


「……あ、あなたは……助けてくれた上になんと高潔な……もしかしてあなたこそ、私が探し求めていた救世主……」


 おお⁉

 エルフちゃんの頬が赤くなった!

 知ってる! これメスの顔ってやつ! アニメで見た! 人生をアニメで予習超大事! 大事なことみんなアニメで教わった!

 やれんのか⁉ やれんのかオイ!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る