第48話 お泊り! ②
「………という訳で、」
眼の前に差し出された、鍵?
「今日から使えるように手配してある。」
嫌〜な、予感が?
「………これは?」
「別荘の鍵だが?」
ヤッパリ!
冷や汗が止まらない?
多分だけど、今ま生きてきて一番顔が引き攣っていると思う?
お父様、本気ですか?
てことは、綾乃がお泊りの許可を既に取付けてるってことで?
終始ニコニコ顔の綾乃。
少しだけ渋いお顔のお父様。
綾乃以上にニコニコ顔のお母様。
唖然とする弟、友樹君。
「さっ、行こっか?」
半ば無理矢理手を引かれて部屋を出ていく私と綾乃。
鞄を抱えた綾乃に引きずられるように、車に乗り込む。
「………もしかして、全部、知ってたのかな?」
「もっちろ〜ん、知ってました〜。さっ、いこっか〜?場所は、ここね〜!」
サッサとナビを操作して、目的地を設定する綾乃。
「さぁ、出発!」
車のトランクには最低限の着替え等は積んであるものの、とても足りません。
途中のアウトレットモールで鞄と下着等を買い足し。
遅い昼食をモールのフードコートで済ませます。
観光がてら、モールをぶらつき歩きます。
明日の朝飯までの食材を道の駅と地元スーパーで調達して一路別荘へ向かうのだった。
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