第42話 生徒会室にて①

「此処をこうして、此処にこの公式を……」


「………なるほど………」


生徒会室にて。

何故か、香坂友樹にわからない問題の解き方を教わる私。


わからない事すらわからない

→わからない所がわかる

→わかった所の解き方がわからない

→解き方がわかっても答えに辿り着かない

→手取り足取り←イマココ


私の隣、吐息が掛かるほどのすぐ脇で、時々目を合わせながら教えてくれる香坂。


ドウシテコウナッタ!


このままでは落ちこぼれる?

危機感を持った私は、目の前の、恐らくだが首席合格者の香坂に助けを求めた。


毎日生徒会室に来る必要は無いのだが、香坂が毎日来ているので観察を続ける為に……


まあ、言い訳だね?

香坂ににだ。


紗友里が言っていた通り誰にでも平等で、ある意味女たらしなんだよね。

その気が無くても期待してしまうし、私のようにその気があれば………


この一週間、毎日教わっていて生徒会活動そっちのけなんだけど、良いのかな?

おかげさまで、なんとか授業にはついていけている。

わかってはいたけれど、レベル高すぎ?

旧帝大合格者多数出しているだけのことはあるね。


会長は無表情で執務机で書類チェックしていて、私達は放置状態。

因みに、会長は常に首席!

姉弟揃って秀才!


……ちっちゃいけど。


香坂友樹を女装させると、まんま会長になりそうだから美形で間違いないんだけど……。


せめて、彼が私より背があれば!

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