希望と絶望
誰かが言った
死は絶望なのだと
生は希望なのだと
俺はただ想う
死はたった一つの希望だと
生は果てしなく続く絶望だと
俺は言った
自分を殺す奴はクソ野郎だと
それだけは譲れないと
他人が言った
自殺した人のことを考えろと
本人はきっと苦しんでいたんだと
俺はそいつらに言った
残される俺達のことを考えなかったのは誰なんだと
本人の苦しみは死ねば終わりでも残された人は永遠に苦しむんだと
俺は常に考えている
自分を殺すのは他人を殺すのと変わらないと
自分もまた自分にとっての他人なのだと
俺は常に耐えている
他人も自分も殺さないように自分を隠し、絶望の中で耐え続けている
俺は常に探している
生という絶望の中で希望となる何かを
ただ、今までそれはどこにもなかった
八歳からずっと探してきたけどどこにもなかった
死にたい奴は勝手に死ねばいい
残された人のことを考えずに自分勝手に死ねばいい
理由なんかない
原因なんかない
死にたいから死ぬ
ただ、それだけでいい
そこに楽しみがあるならばそれでいい
死を楽しみとして迎えにいけばいい
俺はまだ絶望の中で生きる
最後の希望を手にして生きる
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