第6話 神様の親子喧嘩

「はぁ?!無茶言わないで下さい!!」


「ナタ三太子よ、だってお前は息子なんだし?

だからさー、父さんの言う事を聞きなさい」



七福神の一人でもある、宝船にもアルバイトで毎年お正月に東方に向けて乗船している毘沙門天


神通力「威光」〜で息子にパワハラ光線をビビビと放射しました


ゲッという顔で大変に綺麗な小顔の美青年〜


やや少年の面差しを残す、絶対に彼の遺伝子を引いているとは思えない、繊細で美しい容貌の若い武神は更に嫌そうにフンッとそっぽを向きます


 

「いつも自分の都合のいい時ばかり当てにしないで下さい!」


ぷいっつ


その通り

怒りはごもっとも



しかし案外頭脳明晰な多聞天〜が、荒ぶる神でつとに知られる彼ですら一目置く超武闘派の息子……!


ナタ三太子とキャンキャン押し付けあうこの状況はもぅ収拾がつきません


誰も制止出来る者などおりません


「無理すぎるだろ!」

「彼等すらこうならば、自分達などダメに決まってるさっ!」


他の神々は”やる気”〜

モチベーションが思いっっ切りしゅるしゅるしゅる〜〜〜〜〜〜!

ザザザと引きまくります


絶対そんな仕事やりたくないっっ!!



「誰か良い考えはあらぬか!」

シン……


天帝陛下の響き渡る声に、静まり返る天上界

誰も彼も声を出しません



「私に妙案がございます」

 

その時

とても小さな、か細い声が地面より致しました


 

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