1章 金塊と少年 「ろ」

 みなとは金塊を持って歩いている。

 よいしょ、よいしょ みなとが金塊を担いでいると幼馴染の佐助に会った。

村から2里ほど歩いた場所、こんなところに人がいるのは珍しいものである。

 「みなと、どうしたのだ?そんな重たいものを持って。重たいだろ。わしも手伝ってやる」

佐助はみなとの担ぐ金塊をじろじろ見ながら言った。

「佐助、これは竜神様の歯だよ。竜神様に今からお渡しに行くところなんだ。手伝ってくれるの?ありがとう!一緒に運ぼう!」

みなとは、佐助の優しさに笑みを浮かべながら答えた。すると、佐助がいつものニタァとした不気味な笑顔で「うん、一緒に行こう。」と言った。

こうして二人で運ぶことになった金塊ですが、まだまだ大池までは遠いのであった。

 

 みなと、佐助の二人は協力して五里ほど進んでいた。そして二人はヘトヘトになってしまい少し休憩をすることにした。

「疲れたね、佐助。

 そうやね、みなと。てかさ、ちょっと昼寝したいんやけど。ちょっと昼寝して力回復せん?

 それ、いいね。佐助、一緒に寝よう。」

 こうして、二人は寝ることになった。

 ぐーぐーぐーすぴーすぴー。二人はお昼寝しいる。


 

 半刻ほどたった頃、みなとは眠りから目覚めた。

「こけこっこ、おはよう、佐助」

みなとは佐助にmorning callをしながら、隣を見ると金塊がなくなっている。みなとは、ただただ事態が受け入れられないでいた。

「え 、、

 佐助、金塊がなくなっている」

佐助に声をかけただったが、佐助からの返事がない。佐助は行方不明になってしまったのである。

消えた金塊、行方の分からない佐助、事態が理解できない、これからどうなることやら。

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