第二章。新夏の提案書
2.1. 酒匂川での待ち合わせ
「よっし、スミヒコ君とチサトちゃんの所へ」
豊かなカップルによる停止を切るのにそう言った。私の疲れを減らす為に彼と降恆ちゃんと一緒にその馬車に乗って欲しかったが、「別に良いけどさ」と言った、空気をしっかり吸ってもう一本の通りに頑張ればいよいよ到着すると思った簡単な理由で。
『9時32分』になり、須藤氏の家が右に大きく見えた。一般的に観察すれば和風の単なる家だったが、屋根が朱色に塗られて太陽の下でルビーのように照れたし、柵が若い薔薇の蔓に中の庭が見られないほど巻き込まれた。私達が川沿いに着こうとした途端、須藤家のペットが凄く吠えた、あの家に寄り添おうとしている何か不明な力に反対するように。
「フミヤ、鎮まれ。ただの通行人だよ」、多分須藤家のご主人が呼び叫び、あの犬が直ぐに吠え声を切った。既に須藤家の前の川沿いで立ち酒匂川の全景を視力を拡大した。但し、この単純な川の観光を傍に置いとけば良く、純彦君が机を置き立ち待っていた所を探すのが大切だもん。智埼ちゃんも彼と一緒にいるに相違ない。皆を驚かせるのはこの川沿いの近くでも以下の河川敷でも私達の馴染みな人の姿が見つからなかったって、川の香りを乗せる涼しい風の流れがしただけ。
「皆、向こう側にいるよ、スミちゃんとチサトちゃんが」、降恆ちゃんが通知をいきなりくれちまった。一斉向こう側へ見たと、純彦君と智埼ちゃんがいつの間にあそこで手を振れていた。
『花火團』を導く男は大統領らしい鼻眼鏡を掛けたし、黒い蝶ネクタイを締めたし、苔色のズボン吊りを吊り付けたし、黄色のシャツと群青のズボンを着た。智埼ちゃんはふわふわ飛ぶような紫の葉と桜の花弁の柄を海の色の布にきちんと飾った浴衣を着た。その浴衣に結ばれたのは、琥珀色と茶色と赤と白を互い違いに整えて縞模様になった帯だった。それに、日光を反映して小川のようになった髪が腰に届いた。智埼ちゃんのその雅やかな格好を遠くまで見れば、女性さえ気が触れちまうようだったね。
「おーい、二人共何故そこにいるんがい?暗号通りここなんじゃないの?」、言葉を出しながら一言ずつもはっきりとなるようにモールス符号の音という風に呼び叫んでいた。
「その簡単な答えが出せるとは、若者の人生には価値がまだ足りてねえよ」、純彦君が私のそう節回しで返事をした。
「そや。もっと面白くなって欲しいから、君達を最後まで遊びたいと思った」、智埼ちゃんも同じ節回しでそう伝えた。
澁薙君が馬車を飛び降り、降恆ちゃんに姫様にお手伝いする風に馬車の階段を開けた。そして降恆ちゃんがドレスを安定し、ハイヒールの均衡の為に背中を固定してあげた。彼女がお札の厚い並びを含む財布を出し、秦野から未満一時間掛かった旅によって原崎執事さんに報酬とする30圓を与えた。
「有難うございませ、原崎さん」、降恆ちゃんが辞儀をした。原崎さんもシルクハットの端を撫で上げ、「皆一緒に行けたら本当にお見事なんだ。今夜澁薙ちゃんの家に訪問したら、その時私がもう二輌呼べば良いですよ」と言った。澁薙君が馬車の後ろから人差し指の上に立っていた鳥を連れ、「今夜是非ご訪問になりますので」と返した。原崎さんが微かに微笑みながら発令せずに手綱を落雷の速度で引いただけで、二頭の馬が凄く嘶いて元の行方に車を回転して率直な速度で秦野の帰還に走っていっちまうことになった。一瞬間こそ、胡椒の実に変わったの。
突然、ある鳥は私の耳を渡り擦り、矢のように前へ突き進み、純彦君と智埼ちゃんの間に真っ直ぐ飛び込んじまい、彼らの後ろの机の上に着陸し、五匹の鴉と立っていた。他の誰でもなく澁薙君こその命令を受け飛ばせて頂いた。
「離したツグミちゃんが彼奴らの所に来る最初のメンバー・・・六秒だけ。僕とツネちゃん準備したんだ」澁薙君がそう言いながらアメリカ人の格好良い牛飼い達の古い蜂蜜の色のジャケットを脱ぎ、ドイツの農民女性のドレスを着た彼女の下半身を守った為に袖をブーメランのようにぎゅっと結んであげた。そして、工事のデニムの裳裾を脚をぎゅっと抱えるまで捲った。降恆ちゃんも膝に届く牛乳色の靴下とハイヒールを脱ぎきちんとスーツケースにしまった。
私達四人が川沿いを滑り降り、虚の所からの喜びと、暑さをぶっ飛ばすのに川床に走り込んだ。数万の滴がぽちゃぽちゃ諸所へ散ったし、水への最初の衝突によって川が震えたし、私達の挙動の毎に泡沫の一集が生え出た。走り込んでいる間に海に入るようにしたが、川の真中に止まったと、私達の平均身長によって臍の直上の腹しか最大水深が届かなかったよ。この状況で笠人君は最も高いが、長い道を歩いた後で、真面目な服の姿と、手作りのアイスを運びながら川を泳ぎ渡らざるを得ず最も大変な様子となった。
水の凄い抵抗の下でやっと川を大変に出ていった。然し、私の奥に何かが「まだ良い感じが足りてない」と促すらしくなった。水が踵の裏側に接したが早いか、鞄を土に落としとき、とても自ずとするという風に体が後ろ向きへ用いられない煙突のように落ちちまい、全身を水に染められ、十字架のようになった。布団に横になったと同じ、素晴らしく良い。澁薙君も涼しい水に入り、海に飛び込んだ時の子供達らしくしかやらなかったね。そして、水面に二つの非常な音がした、何か重い物が私の近くに投げられげに。えっ、純彦君と智埼ちゃんなんじゃないの?
純彦君が止まらず咳をしていた。「水俺の鼻に入っちゃった・・・あー、全部濡れちゃったよ、俺の服」と言った、当然起こる怒りと。黄色のシャツがびっしょりして非常に照らしたり、ズボン吊りが肘まで擦り抜けたり、鼻眼鏡も顔にもうなかったりした外見となって本当にさっぱり醜い訳じゃないと考え付いた。
「何をやってんねんよ?あたし二回水を飲み込んだの。この浴衣濡れる一回で感冒せぬように着たわん。これも濡れちまってどないすんの?」、智埼ちゃんが自分の訛りで無意識に声を上げた。
「罰当たりでしょんねん?スミヒコ君に騙されたけど、四匹の彼奴らにその方の曲がり反転の通知を送らせてやらぬよ。まったく、化粧を付ける時間割いたんのに」、のろのろ流れ下っている化粧の線を拭いながら幼馴染に反駁した。
「お前ら夏の味を初めてから楽しんで欲しかった訳じゃ。この小さな騙しにむかついたら、以後の楽しさが出来にくいぞ」、純彦君が片眼鏡を探しながらそう言った。いきなりその高邁らしい眼鏡が私の所に浮かび寄せてきて、純彦君をもっと揶揄う意図を思い付いた。
「さー、以後の楽しさか?私達として、以後とは今という意味だろうスミヒコ君?」と言いながら彼が探している片眼鏡を挙げたことで、早速彼の焦りっぽい表情を見せてくれた。手投げの姿勢にしたが、腕じゃなく、掌の力で眼鏡を純彦君に投げていった。純彦君が上手く捕まえたが、どんな風に足を滑り再び水面に落ちた切っ掛けに、意図通り思いっきりくすぐられていた。やはり彼が堪らなく笑って見せた。「くすぐりに超敏感でしょ?さっき若者の楽しみなんとか言ったばっかりだな」と言った。
「俺の本能だからさ・・・教室でくすぐった過ぎるせいで心肺停止になっちゃった・・・ところだったことがあるん」、純彦君が凄く笑いながら言った。
「じゃ、君に挑戦を受けて貰う。くすぐる途中でなんとか眼鏡を掛け直せば私止まる。最も器の大きき罰なの。受けられんがい?」
彼が凄く溜め息をし、「良いよ。お前どうやっても良いん。咽喉に引っ掛かるほど水を飲み込まさせられない限り・・・」とまだ言葉を終えていないうちに、私の緩やかなくすぐり術に襲われていた。難しい数学の問題を出してあげるように完璧主義者とする純彦君がどう乗り越えるか調べに彼の最弱点を利用していた。さすが、最も緩やかな衝撃にさえ響かれたにも関わらず、意識のままの彼が頭を水面の上に固定し、首を両側に曲げても水が耳輪しか濡らさないほど、体の半分が浮き上がりげにした。熱心にくすぐり続けたが、彼が爆笑しながら紐を耳に掛け円らな眼鏡を眼窩にぴったり掛け付け次第、挑戦が上手く完成したのを認めた。
くすぐる人もくすぐられる人も息づいた。皆も手を叩いたが、こんなにふざける状況をたった智埼ちゃんが笑わずにいられなかったから、幼馴染ちゃんを次の『被害者』にすると思っていた。彼女をあの旅の目茶苦茶面白い状況を思い出させるように蜘蛛のように指を動かし少し脅かそうとしたが、ただ肩に手しか置かなかったわ。
「ったくも、台灣のこと思い出させへんで。今までも痒くさせてん、夢で台灣の森に再び入る度に」
「あの頃以後虫が苦手な貴方は誰でも良く知ってんじゃん。貴方の痒みを鎮める為に治せる草木の数束を贈ってんのさ」
「あたしの家に最も泊まったんや。良く記したん、夢で異界な蜈蚣に遭ってもうて痒すぎて号泣してもうて、隣の貴方が一瞬にあたしの服を脱ぎ出し、葉の掴みを丸め潰し、あたしの体を擦り塗った。最初でずきずきけど、天頂まで寝込んでもうたわ」
「その切っ掛けのお陰で、他の女の子の体がどうなるか分かりやすく、特に幼馴染の」と言ってから、太陽ツボを激しく捻られた、くだらない洒落によって罰として。
「図々しい女がい・・・貴方女でいて幸いになってんげ、最悪な状況に落ちる男になる場合なのよ・・・ところで、今年の夏休みほどまで、貴方が本間の女の衣を着ることにしたと見たんよんね」
「うん、第一期の終わりの貴方の薦めた横濱でのさ。でも、銀座こそで最も人気な服の店が建てられたけど、なんで横濱?」
「第一期の最後の授業の後もそう問い掛けたっけか。まっ、横濱こそ全和の一番賑やかな商港になり、商船達がそこに入ってからでないと、東京か千葉かも貨物を流し難い。西洋の最新の貨物を最初で貰うのは其奴や」、智埼ちゃんがそう解説した。
不意に、見詰めている笠人君と澁薙君は、「似合う衣を掛けたと絶対男達の血の騒がずにいられんわ」と言った。私も服が水に潤されて肌に貼り付いた外見を見直した時、なんか慌てて鞄を持っていきながらバルーンのように服を引っ張ったままにした。
全員が濡れちまったが、降恆ちゃんが澁薙君の牛飼いの上着に堅く守って貰ったので最も良い様子となった。罰を続けるには、純彦君の持って日光が照らそうな取っ手と共のコーヒー色の鞄から五枚のタオルを配り、首領をそのままにさせた。びっしょりした純彦君が鳥達を次の仕事を邪魔しないように囲みの何処へも飛び散らせてやり、古き手帳と標準の文具を出しといた。
「では参ろうか皆?左利きのお嬢さんも、やる気を早速出さないと」、純彦君がこの不思議な会議を始め、私として彼の相応しい協力者に注意してくれた。それ当然、六人が別々に学習の道具をこの机に置いといた、六つの国の代表が条約なんとかの承認に準備しそうに。別に笠人君が案の定手作りのアイスを一人ずつに配り味わって貰った。皆の快い表情が出て、質問した時、笠人君もさっきと同じ詳しい説明をした。皆がアイスに操って貰っても専門に集中するべきだと思った。
「昨夜の『鳥お申し越し』を覚えてんか?」、純彦君が問った。
私がそう答えた、「勿論。というのは、私達、この地に住んでる子供達向け夏祭りを開催する予定でしょうか?」
「うーん、子供達のみならず、俺達と同じ未成年も大人も俺達の祭に自分の方で楽しんだら良いと思う」
「我が組の凱もその道標を立てないとな」、笠人君の一言。
「この団体の中にあの変人ばかりの教室の学生が三人もいるの。しかも、スミちゃんが団長だし、リューちゃんがあの教室の委員長だし、ナギちゃんが我が團の金庫である」、降恆ちゃんの発表。
「降恆君、皆も知ってるのを話しないでくれないか?・・・そう言うことだ。次なる夏祭りが上手く実施される為に五つの問題を絶対に見逃さないこと。これらは費用、人事、時間、空間とジャンルの問題という奴だ」
「この会議の重心にするもん。まず皆も初めてから気にしてるのを気にした方がええ。夏祭りを個性的に目立たす為にどないな風に出来たら?」、智埼ちゃんが言った。
「・・・この祭は必ず多彩になると期待されるよ、格別なスタイルと共の六人の若者とする私達が担当するから。各国とか地方とかの風に夏祭りを彩れば完璧な訳」
「六つの色で塗すつもりでしょう・・・それになったとしたら、俺がアメリカ風にした方が・・・」
「僕もアメリカの色を決めるけども、西方の砂漠の中にいる町という風にするよ」、澁薙君が言った。
「あの町というよりも、牛飼いや腕のよい拳銃使いなどなんじゃないか、お前の思いにより?同じアメリカにするが、俺のは逆に大勢の資本家が宿ってる海辺の都市という風なんだ」
「あたしはやっぱ綺麗で奥深い遺物を数え切れのう持ってる隣の敵国の文化と組み合わせると思ってん、皆は全部西洋の国を選んだ一方で」、智埼ちゃんの意見。
「確かに、中國はいわゆる『天朝』って名声の傲慢のせいで誰の外国人にも好んで貰えず、誰の外国人にも貪り食いたくさせるけど、彼奴らが守り抜く奥深い文化といえば、たったインド人の相手が対等に競える訳」
「やっぱり中國が嫌いなマサちゃんの一言だな」と言った降恆ちゃん、「僕達がこの時代で生まれてとても運が良かった、中國の没落を楽しんだり、世界中の魅惑な技術を習ったりして。ところで、この世の最も繊細で規律的な技術が生まれたドイツを僕が決めるの」
「うんうん・・・ナギ君、お前の彼女を気にしてね。将来降恆ちゃんが会社とか兵隊とか営むかどうか予断を許さないの」
「大袈裟だよ。僕既に認めたんだ、半年間ツネちゃんと初めて付き合って以来。あの時、僕達がカップルになるのにお前らが信じることなかっただろ」
「そやそや、二人共いつも二匹の猫みたいに揉めたり、しばいたりしとったことあった一方で、豊かな人々がずっと互いに重んじると外の誰でも思うとったのにな」と言った智埼ちゃん。
「然し、僕達は豊かな人についての偏見に遂に対応したんじゃない?自由らしさと規律らしさを組み合わせれば悪くないかも」
「そう、お前達の標語であるん。それだから俺、その二つの反対的な要素を統一する国を決める。他ならん、手作りを教えてくれた先生の出身地フランスぞ」と言った笠人君。
「フランス?もしくは浪漫らしさはその組み合わせの結果だと暗示しようと思ったな」
「そう、ドイツが入った時、彼奴の不倶戴天の相手が入らなければ楽しくないん。日本と中國のことと同じだろう?」
「笠人君、ここでちょっと気付けよ。互いに優しくしないドイツとフランスはとにかく列強こそけど、中國との私達の関係は既に『親子』ってじゃなく、『主人と手懷け獸』って変わっちまった」
「中國がこれほどなってしまったのはただ天罰なのが、あの国の庶民こそがその残酷な天罰を最も甚だしく受け止めてしまった。更に日本に移住して暮らしてるのは中國人と朝鮮人が多数派になったよ」、純彦君の言葉。
「・・・中國が嫌いな少年少女達としても、私達どうせ少なくとも一回饅頭とか
「ムラマサちゃん、あたしを自分の提案悪うのうて進んだら素晴らしなると思わせようとすんか?」
「うん、貴方が一番分かるのは私じゃないの?中國が嫌いけど、貴方の提案が嫌いな訳がない」
「智埼君は無論、化学らしく熱い決意を出したんだね。こんな敏感期の間にこんな思い付きを出すのは相応しい励みを受け甲斐がある訳」と言った純彦君。
「あたしの決意はこれ以上であれへんや。隣の半島の居民の文化もあたしは加えたいわ。弱小の国だけど、生き方や食べ物は見下せなあかんでねん」
「凄く面白い決意だわ。チサトちゃんなんてちっちゃい頃以来の天才でしょ。この間とんでもなく敏感にも関わらず、せめて弱小国の居民に命をどう堪能するか見せて貰わなきゃ」
「うんっうんっうんー」、皆が一斉頷いた。
「どれ国を決めるの、マサちゃん?」、降恆ちゃんが問い掛けた。
「当たり前じゃん。その国は・・・」、合唱団をコーラスに導くように澁薙君が言ったと、皆が一斉そう応えた、「イ・ギ・リ・ス」
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