廃国の君へ

小林蛙霰

序章

第1話 ヴァン・ブルックス





 百年前、童話は夢物語であり、寓話は空想であり、英雄譚は紙の上で綴られる文字でしかなかった。

 しかし、今は違う。





§





 

 果てしなく広がる常夜の森は様々な生物の騒めきに満ちていて、見上げれば、天を埋める岩の天井は何かが星々のように煌めいていた。

 月が無き、形作られた夜空。

 点在する群生の光虫は昏き森を仄かに照らし出し、淡く彩る。

 その光景は息を呑むほどに神秘的で幻想的だ。

 時折り聞こえる笑い声にも似た怪物の呻きを聴き逃せる胆力があれば、さぞかし惚ける事に違いない。


 そんな不気味さを孕んだ常夜の森に、二人の男女の叫びが響き渡った。


「大丈夫かヴァン!」

「こっちは大丈夫!ゾフィーは!?」

「余裕だ!」


 ヴァン。そう呼ばれた少年はその小麦畑を連想させる金髪を世話しなく揺らしながら、仲間である幼馴染の少女に大きな声で返事をした。

 返し刀に彼女の様子を窺えば短いながらも気勢に満ちた言葉が帰ってくる。

 その様子にこれは大丈夫、と視線を送る事なく安堵したヴァンは眼前の敵を睨みつける様に見据えた。肺に溜まった色の無い息がヴァンの口から知らずと漏れる。


 は森を探索していた二人を分つようにして突如として出現した。

 否、これの生態に基づけば擬態をし隠れ潜んでいたと言う方が正しいか。


 ヴァンと相対しているのは二体の怪物であった。木人形に殺意と怨念を込めたら出来上がりそうな、醜悪で悍ましい木製の怪物が二体、ヴァンの命を奪わんと朱殷に染まった爪先を振りかぶる。

 

 ヴァンは右に大きく跳びその兇刃を余裕を持って回避すると、両手に握る双剣で一体の怪物へ切り掛かった。

 ぱきり、と木肌が砕けた軽快な音が響き、散った木片がヴァンの頬を掠める。しかしそれの命を奪るには至らず、木の怪物は呻めき一つ上げずに反撃へと出た。

 大きく振りかぶって爪を振り下ろす木の怪物に、ヴァンは咄嗟に右の剣を頭上へと掲げ攻撃を防ぐ。

 ハンマーを振り下ろされたかと錯覚するような衝撃が片腕へと伸し掛かり、膝を屈しそうになるが歯茎を剥き出しに根性で堪える。


 お返し、とばかりに左の剣を敵の胸の辺りへ突き刺せば何かを砕いた感触がヴァンの腕に伝わる。

 瞬間、木の怪物はぼろぼろとまるで土人形が崩れるようにその体を崩壊させていった。


 よし、と息を吐くのも束の間、もう一体の怪物が大きく踏み込み襲い掛かってきた。迎え撃つ為、ヴァンは左の剣を引き抜こうとする。だが斃した怪物の体は未だ崩壊しきっておらず、死せる執念の成せる業か、抵抗が強く引き抜くことが出来なかった。


 焦りは一瞬。ヴァンは潔く左の剣を捨てると、空いた片手を右の剣の持ち手へ加え両手で握った。


「ゥラ゛ァ!」


 身を屈め、突貫。自身へ向かって来る怪物にヴァンは自ら肉薄する事を選んだ。瞬く間に縮まる彼我の距離に怪物は面食らったように硬直する。

 それを見てすかさず、突進するように全力で加速。

 怪物は咄嗟に腕を振り下ろすが遅い。

 ヴァンは既に怪物の間合いの内に入っており、押し倒す勢いで怪物に剣を突き刺した。

 両腕から伝わる何かを砕いた感覚。

 

 途端に末端から崩壊していく怪物の体を見て、ヴァンは漸く一息吐く。

 耳を強く打つ鼓動に、肩を激しく揺らす荒いだ呼吸。

 額から滴る汗を余所にヴァンは大きく深呼吸をした。


「無事か」


 落ち着いたタイミングを見計らってか、袖で汗を拭ったヴァンに声が掛かる。


「うん。ゾフィーは……平気そうだね」

「ん、まぁな」


 声を掛けてきた彼女の足元を見れば、ぼろぼろと崩壊を始めている怪物の骸が三体転がっていた。

 しかし彼女は汗の一つもかいておらず、それどころか乱れた蒼髪を整える余裕すらある。


 露骨に現れた彼女と自分の間にある差を目の当たりにし、ヴァンは歯痒さと無力感を静かに噛み締めた。

 ヴァンが二体を相手している間にゾフィーは三体を相手取り討伐。

 さらに息も絶え絶えなヴァンと比較すればその様子は実に余力に満ちている。

 彼我にある差が大きいのは言うに及ばずであった。


(……くそ)


 悔しさと恨めしさが胸に溢れる。

 彼女にではない。才能の差へではない。ただ力が及ばない自身が恥ずかしく、恨めしい。


「そろそろ帰還するか」

「…うん」


 返事の口数が知らずと減ってしまう。

 ゾフィーに自身の心中を気取られてしまったかとヴァンは彼女を流し目に伺うが、既に彼女の視線はかつて怪物の躯があった場所に向けられていた為、どうやら気づかれてはいないらしかった。

 ヴァンはそのことに安堵を抱き、そしてそんな自分を恥じた。


「ハズレだ」


 崩れた怪物の躯は灰の様だ。

 それを足で払い、広げて探ったゾフィーは大して気落ちする様子もなく淡々と呟いた。


「帰ろうか」

「うん」


 そう言って二人は神樹【バベルキ】の第六階層を後にした。



 


§ 




 

 神秘都市ユシル。

 険しい山々に隠される様に存在するこの都市には他の場所にはない、唯一無二がある。


 それは大木。人にはあまりにも過大な、神性すらも感じさせる雄大な大木だ。

 それは根すらも巨大であり、街を割るように張り巡らせられたそれらは家屋を優に超え、ある種の壁のように悠然と横たわっている。


 その根元。特大の根が複雑に入り組み、絡み合うそこには天然の大きな穴があった。根で形作られた穴の天井は(例に及ばず)非常に背高で、人を二十人並べても届きそうにない。


 そこに人々は入り乱れていた。

 声を張り上げ客を呼び掛ける物売りに、芳しい匂いを漂わせる屋台。ちらりと奥を見れば鎧や武器を纏った人間が犇めいているのが分かる。

 『ホール』。そう呼ばれるこの場所は静けさとは無縁の、喧騒にまみれた囂囂たる場所だ。

 

 そこから二人、ヴァンとゾフィーは人混みを掻き分ける様に出てきた。


「体が汚れてしまったな。早くシャワーを浴びたい」

「…そうだね」


 時間は正午を回った頃。

 ちらりと大きな通りを覗けば、人々が活発に生活をしている。

 そんな中、二人は時々会話を交えながら帰路を辿る。


「——そういえばサスティーナさんがお前に話があるとか言っていたぞ」

「…うん」

「——紅の奴ら、またメンバーを増やしたそうだ」

「…そうだね」

「——私たちも、そろそろ一年が経つ。いい加減、秘宝を手に入れたいものだな」

「…そう、だね」


 そう、一年。

 ヴァンとゾフィーが共に故郷を離れ、この街に来て冒険者を始めて一年の月日が経とうとしていた。

 共に武器を振るった経験など無く、また頼る知人もいない一からのスタート。汗水、血を垂らしここまで来た。

 どんな時も、何があっても、ヴァンとゾフィーは常に二人で乗り越えてきた。互いを支え、支えられ、力を合わせて生きてきた。

 

「まぁ、高望みなのはわかっているが。聞いたか?あの酒場にいつも居座っているあのおっさん、どうやら二十年探して、ついぞ秘宝とは出会えなかったらしい。やはり物の運だな」


 だがその二人の形が、今変容を迎えつつあるのをヴァンは強く自覚している。それは少年の単なる思い込みではない。行き詰まっている攻略から見ても明らかであった。


 原因は分かりきっていた。才能だ。


 鍛錬を重ねても以前ほどの身体能力の上昇は見られない。

 これ以上の剣の振り方を理解はしても体がそれをなぞれない。

 

 ヴァンが無才という訳ではない。むしろ彼自身を言えばそこらの人と比べたら遥かに才能はある。

 しかし、如何せん少女が天才すぎたのだ。


 剣を一つ振れば十を覚え、さらに二十を生み出す。

 本を雑に捲ったと思えば、大抵の事を記憶する。

 大抵の怪我は一晩寝れば治り、筋肉痛に至っては一時間程で治癒する始末。

 必然的にヴァンとゾフィーの身体能力の差は開いていく。

 

 天凛。そう呼ぶに相応しい才能が少女の体には宿っている。


 今はまだ互いの差はそこまで顕著なものではない。

 しかし今だけだ。遅くても半年か、早くて明日にでも己は着いていけなくなるとヴァンは考えていた。


 迷宮ダンジョンでの失敗は仲間の死に直結しかねない。


 だからこそ。

 往来が激しい大通りの真ん中。舗装された石畳の上で少年は意を決して話しかけた。


「ゾフィー」

「ん、なんだ」


 緊張で乾き、萎縮した舌を無理矢理動かして少年は言葉を紡ぐ。

 心の奥で暴れる物悲しさを押し殺して。


「僕たち、解散しないか」


 嗚呼、言ってしまった。

 瞬間襲いかかる激しい後悔に苛まれながら、鉛の様に伸し掛かる罪悪感を抱いて少年は目を伏せがちに少女の様子を伺った。


「…ふむ」


 アメジストの様に美しい紫の瞳が少年を見据える。

 僅かな沈黙を経ての相槌に少年の体が怯えるように震えた。


「もう、僕は——



——パァン!



 暗い感情の畝りに任せて出てきた少年の言葉を遮る様に、少女の平手打ちが少年の右頬を強く打った。乾いた音は通りを大きくこだまし、行き交う人々の注目を集める。


「あ、え?」

「ヴァン」


 突然の衝撃に頭が真っ白になっている少年に、少女が優しく少年の名前を呼んだ。

 呼びかけられるままに、少年は打たれたまま横を向いていた頭を少女の方へ戻す。



——パァン!



 再度の平手は左頬を打った。

 顔に美しい紅葉が二枚、鮮やかに刻まれる。




「夢を忘れたか、ヴァン」




 少女のその声は怒っているようにも悲しそうにも、寂しそうにも聞こえた。

 少年は少女の顔を見る。その顔には儚さを含んだ笑みが浮かんでいて、それが少年には泣いている様に見えた。


 それを見て、どうしようもなく過去の情景と重なる。誓いを立てた、その時の少女の顔が鮮烈に蘇る。

 

 嗚呼。

 少年の心が暗澹を捻じ伏せ、奮い立つ。


「ごめん、ちょっと気分が落ちてた。助かったよ、ありがとう」

「気にするな。平手打ちの一つや二つ、幾らでもしてやる」


 その言葉に思わず苦笑いを浮かべた少年だったが、ここで周囲の目が自分達に向けられているのに気が付いた。


 今までのやり取りを見れらていたと知り、途端に羞恥で顔が熱くなり、思わず顔を俯かせてしまう。

 

「どうしたヴァン。まだ足りないのか?」


 そんなヴァンを訝しみ下から覗くように目線を合わせてきたゾフィーは、自身の白魚の様に細くしなやかな指をこれ見よがしにチラつかせ、ヴァンを脅した。

 どうやら彼女にはこの状況など気にも留めないらしい。

 目に入ったにヴァンは、慌てて顔を上げた。


「ううん!大丈夫、大丈夫だから!はやく行こ!」

 

 ヴァンはゾフィーの手を取って逃げるように駆け出した。

 手を引かれる彼女は声を上げずに笑った。






「じゃあ僕は協会に行ってくるね」

「ああ、夕飯は奮発してステーキだから出来るだけ早く帰ってこいよ」


 二人が歩んだ先にあったのは二又の道。

 今日の家事当番は私だ、とゾフィーが夕餉のメニューを告げれば、ヴァンはその内容に喜色を滲ませながら溌剌と返事をした。

 二、三言葉を交わした二人はそのまま別れ、ヴァンは右の道を走り始めた。


 いつぶりだろうか、とヴァンは鑑みる。


 胸を打つ鼓動は早く、体は飛んでいってしまいそうなほど軽く感じられるのは。

 どうしようもなく、心が沸き立つのは。


 平手打ちの二本と僅かな言葉でここまで浮かれてしまう自分が恥ずかしいが、同時にそうさせる事が出来る彼女を誇らしく思う気持ちがある。


 勿論、気持ちが変わった程度でゾフィーとの間に横たわる距離が縮まる訳ではない。


 しかし、構わない。

 より強く研鑽を、より深く努力を、より賢く学びをする覚悟をヴァンはした。

 攻略はいずれ停滞する。それは避けられない現実だ。


 だがそこで終わりにはしない。

 必ず前に進む、進ませる。

 それは亀のように遅い歩みかもしれない。ゾフィーからしてみれば欠伸が出るものかもしれない。


 しかし、構わない。

 自分のペースに合わせてもらうをヴァンは抱いた。


 舐めるな。言外にそう込められた平手を受けてヴァンは我に返り、回帰したのだ。

 自分達の関係はそんなものでは終わらない。

 の夢はその程度で終わるもではない。

 

 協会までの道のりはそこまで遠いものではない。

 しかし、ヴァンは走る。駆ける。

 鉄は熱いうちに打て。

 その言葉を脳に刻みながら、ヴァンは強く地面を蹴った。




 先程と比べ幾分か細くなった通りでは喧噪も小さく収まり、それにそこはかとなく心細さを感じられ、無性に彼女の手の暖かさが恋しくなった。

 子供か、と手持ち無沙汰に慰めで指を動かす。


 そのまま二、三分は走り続けたヴァンは一つの建物の前に居た。


 それは家屋が所狭しと立ち並ぶ通りの中、唯一その建物の周りだけがまるで箒で雑に払われたかの様に不自然な空き地によって囲まれた、大きな灰色の燻んだ建物だった。

 嵌め込まれた窓からはぎちりと詰められた本棚の群を覗く事ができ、そこからすると図書館のようにも思えるが入り口の上に貼り付けてある看板がそれを否定する。


『ユシル西区・協会支部』


 神秘都市ユシルに存在する、神樹協会の四翼が一つ。

 それは冒険者の帰る母なる家。

 或いは彼らを縛る規律の鎖。

 

 通りの中でその建物は明らかに異質な雰囲気を纏っており、一般に入る事を戸惑わせるには十分なものだがヴァンは何の気負いもなく、扉へと手を掛けた。

 

 入った瞬間、鼻腔を擽るのは紙とインクと埃の匂い。

 外と比べ冷えた空気がヴァンの肌を優しく撫でる。


 見渡せば本棚ばかりが見え、一見無人。

 しかし確かに人がいる事をヴァンは経験則で知っていた。


「こんにちはー!」

「……こんにちは」


 ヴァンが一つ大きな声で挨拶をしてみると、本棚の森の奥から小さく囁く様に返事が返ってきた。

 やっぱりいた、と微かに笑みを浮かべるヴァン。


 しばらく待つと本棚の影からぬるりと一人の女性がやって来た。

 腰まで伸びた黒髪に前髪は目元を隠す程に長い。

 ローブの様な服を纏った彼女の身長は高く、目線はヴァンと並ぶ程。


(ちゃんと前見えるのかな)

 

 存外、失礼な思考が過ぎりつつもヴァンは彼女に声を掛けた。


「こんにちは、イリア。探索の報告に来ました」

「…でしょうね」


 イリア。そうヴァンに呼ばれた彼女は無愛想に言葉を返した。

 彼女はこの第一七支部の受付嬢であり、ヴァンと馴染みのある唯一の職員だ。


「…じゃあこれ。いつもの」


 手に持っていた本を仕舞い、受付のテーブルをゴソゴソと漁った彼女はやがて一枚の紙を取り出して気怠げにヴァンに差し出した。

 迷宮探索に於ける報告書である。

 ヴァンはそれを受け取った後、テーブルに備え付けてあるペンを用いて手早くそれへ書き込んでいく。その様に滞りは無く、実に手慣れたものだ。

 

 待つこと数分。

 ヴァンは報告書を書き終え、イリアへ渡す。


「出来ました」

「ん」


 受け取ったイリアは(実際にそうなのかは見えないが)睨む様に報告書を暫く見つめる。

 その間、手持ち無沙汰なヴァンは彼女へと話しかけた。


「相変わらず、人いないですね。ここ」

「余計なお世話よ。むしろ丁度良い塩梅だわ。付け加えるなら、誰かが毎日阿呆のように迷宮へ行かなければもっと良いわ」

「その分、本を読めるから?」

「分かってるじゃない」


 怠慢をなんの悪びれもなく平然と言い退ける彼女にヴァンは呆れた目を向ける。

 イリアはそんなヴァンの視線に感づいてはいるものの、気にも留めずに読み終えた報告書を机の引き出しへと乱雑に仕舞った。


「問題ないわ」

「良かったです。今更なんですが、そんな雑な所に仕舞っていいんですか」

「問題ないわ」

「……そうですか」


 相も変わらず自分調子な彼女に思わず苦笑いが浮かぶ。

 その粗略な仕事ぶりに過る不安もあるが、これでも伊達に協会の受付を担当している訳ではないのだ。最後はきちんと仕事は為す事をヴァンはこの一年を通して理解していた。


「今日もこの後、参加していいですか?」

「構わないわよ。どうせやらなきゃいけない事だし」


 面倒だ。そう言わんばかりに大きな溜息を吐いたイリアは立ち上がり、一冊の本を持って歩き始めた。

   

「ところで、そのほっぺはどうしたの?」

「あ~、活を入れられまして」


 イリヤがヴァンの両頬に飾られた二枚の紅葉を指差しながら問えば、彼は苦笑いを浮かべて答えた。

 その要領を得ない解答にイリヤの眉が訝しげに下がった。




 

§





 窓から差し込んだ朗らかな陽光が花瓶に差された一輪の白い花を照らし、カーテンを揺さぶったそよ風は、椅子に座り机に向かっていたヴァンの前髪を優しく撫でつけた。

 花粉のせいか、ムズムズと痒くなる鼻を擦ったヴァンは手に持ったペンを軽く握り直す。そうして目の前にある文字の瀑布へと意識を集中させた。


「〜〜だから〜〜〜であって〜〜」


 小さく、しかし良く通るイリヤの声はヴァンの耳を子守唄の様に優しく揺さぶっている。朗らかな天気と相まって、どうしようもなく瞼が重くなり微睡みが襲って来ているが、ヴァンは探索で培った気力こんじょうで何とか堪えていた。

 

 しかしそれはヴァンだからこそ出来た事。

 周りを見れば、ヴァンと同じ様な机と椅子に座っている人達がいて、そのうちの何人かは夢の世界へと無事に旅立っていた。


 協会支部、その二階では週に一度、見習いの探索者に対して講義を行っている。

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