第7話 ひとつの決断

加藤は怒りに満ち溢れていた。

ひとつSNSでも見ると、太陽を破壊した自分への避難が、毎秒数十件、いや数百件も発信されている。


「この世界は狂っている、最強の存在である私に歯向かうとは、なんたる愚民どもが」


加藤はそう言って、しばらく考え込む。みんなが救われる方法、みんなが幸せになる方法を・・・。


熟考の果て、加藤は決める。


「宇宙に・・・跳ぼう・・・」


そう言って加藤が跳躍すると、すぐに彼は宇宙へ至る。


そして、そう、それは、かつて、太陽を破壊したときと、全く同じ姿勢で、全く同じ言葉を放ち、地球が、大いなる光に包まれーーーー










かくして、地球は破壊された。

かつての、太陽を同じように。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る