第18話幽体離脱

あっ、なんかフワフワして軽くなってきたな。

えっ、浮いてるやないか。

下の方に俺の身体がある。

ヒョッとして幽体離脱。

俺が横たわってる。

じゃなくて死んでしもたんか。

14年間よく頑張ったよこの身体。

この1ヶ月ずっと寝たきりやったから、何れこうなるとは思ってたけど俺の身体よゆっくりと休んでくれ。

と言っても魂は暫く遺体の周りに彷徨いてるだけやけど。

あっ足音がする。パパさんかな、1時間前にも来てくれたけど。

気が付いたみたいや、俺息をしてないし。

前脚摘まんで落とした。生活反応無いし。

暫くは立ったまんまじっとしていた。

それからママさんを呼びに行った。

ママさんは半信半疑やったけど動かん俺を観て納得したみたい。

よー世話してくれて有難うね。

犬の神様に逢ったら大事にして貰ったて言うとくわ。

犬族は義理堅いからな。

さて、俺の遺体これからどうなるんやろ。

まさか、市の回収車たのまんやろな。

あれはゴミ扱いやからな。

一応俺、貴族犬やからちゃんと葬ってくれよ。

宗派は洋犬やから教会でやって貰いたいけど、

無ければええわ。


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