君の失われた「キオク」
漱石side
「この少女っていうのが私。私は昔の「あの子」を探したい。お願い!漱石、雪、手伝ってほしい。」
弥生は少し、失っていた記憶を取り戻したようだった。
僕と過ごしたあの日々を。
皇太子__________。それは僕のことだ。僕は隣国との争いで殺され、亡霊となった。でも、僕は「転生」という魔法がある。「転生」は魔力の中では一番強いといわれているほどの強さがある。そのおかげか、僕は戦いのときにいた柴犬の魂となり、柴犬として、生活を始めた。彼女の名前を必死にいろんな場所へ行って探し続けた。やっと見つかったとき、僕はひたすら安どの気持ちでいっぱいだった。それから。最初に会ったときはすごく暗い顔をしていた弥生がだんだん笑顔になっていくのが、見ていて、とても面白かった。うれしかった。でも、自分から「あの子」は僕だ、なんて言えるわけがない。
「実は、朝顔家には今会いたい人を映し出せる鏡があるんだ。持ってきたから、見てみよう。」
雪がそういった。
「私の思い出の「あの子」を映してください。」
弥生がそういった。すると・・・・・・。
ぷかぁ~っと僕の顔が映った。
「嘘!なんで漱石?なんで!」
弥生の頭に???が浮かんでいる。
もうばれてしまったのならしょうがない。ネタばらしを始めよう。
「僕はもともとこの国の王太子だったんだ。でも、隣国との戦いで僕は死んでしまった。
でも、あの時の少女に会って、もう一度町で遊びたい。死んでしまうときも、ずっとそのことばかり考えていた。それで、僕は「亡霊」になった。でも僕の魔法は、「転生」。だから、魔力が強いんだ。そのおかげで、戦地にいた柴犬の中に僕は入って、「柴犬」として暮らしているんだ。でも、もうそろそろこの生活も終わりかな?最後に弥生と、町であのハンバーガーを食べたい。」
僕はそう言った。もう、あの世から迎えが来ているかもしれない。
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