治への「勧誘」

その後、私たちは無事家へ帰ることができた。二泊三日と日にちは少ないとは思う。でも、私の目的である、「漱石と治を少しでも仲良くさせる」という目的は、少しは果たせたと思う。私は正直、治を仕事の仲間にしたい。だからこそ、治と漱石を仲良くさせる作戦を決行し、様々な努力を積み重ねたのだ。

早速、本題に入ろう。

「治、あのさ。私たちの仕事、手伝う気はない?多分漱石から何かもう聞いていると思うけど、私は治の力を借りたい。まだメンバーは漱石と私しかいないし、きっと治がいればより「スムーズ」に、「効率的」に、仕事ができると思うんだ。治さえよければ一緒に、「仕事上の仲間」として、一緒に頑張っていきたい。もちろん、仕事をしてもらった分はちゃんと給料も出る。少し考えてくれないかな。」

私は言った。治の反応をうかがうと・・・・・・・・・・。

「・・・・・・・・・・。」

無言で黙りこくっている。ひたすら「考える人」のようなポーズで、何かを考えている・・・・・・・・・・?

一体、治はメンバーになってくれるだろうか。私は、治が考えている間ずっと、不安な気持ちでいっぱいだった。

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