ね！

第1話

　さあ、本日は社会問題になっているニート問題です。

　そんな言葉がテレビから流れて来る食卓で俺の食欲は一気に無くなった。

　一体に何の為にこんな番組があるのかと言えば当然、俺の様なニートを世界から

　排除する為にあるだろう事こは明らかだろう。いつだって一方からの見方でしか

　番組がつくられないのだから、多数の方に乗っかって作るのが当たり前である。

　目的には何時だって金。

　どうやって金に結びつけるかだけでしかなく、それ以外に何の興味も無いのだろ

　ろ事などもう誰でも知っている事だろう。別に真実になんてどうでもよくて、

　視聴率が取れればいいし、スポンサーの意向に沿えればいいのだ。

　報道だのニュースだの堂々と題名をつけているが実際は全部ただのバラエティ。

　ノンフィクション？　ドキュメンタリー？　言葉の意味など捻じ曲げるのは

　当たり前で、脚色なんていくらでもしていいのだろ？　その必要がない音楽に

　ばかりを流しておけばいいと思ってるから必ず流すのだろ？

　結局、誰が得をしているのかを考える事が大事なんだよな。

　いつだって他人を見下しているからそんな事が平気で出来る。

　自分の身に起こらなければなんてのも嘘だろ？

　ただの想像力の欠如でしかなくて、欠如している方が行きやすい世界なんだ。

　だからこうしてわずかな金だけ渡されて、家を追い出された。

　それで？　どうやって生きて行くのかなんて分かる訳もなく、救いなんてものが

　ない事は知っている。じゃあ宗教にでも入ればいいなんて思う訳がないのだ、

　そんな物に入り浸れる程、想像力が欠けていないから。

　馬鹿が煽られた結果やった事は死の宣告。

　そんな馬鹿の子供ならいっその事清々しく馬鹿をやり通すべきだろ？

　詰め込めるだけの武器をもって乗り込んで見せましょう。

　やるのは簡単なロールプレイング。

　あと何人倒せばレベルアップするのだろうか？

　別にもう何も怖くはないさ。

　だって親から死ねと言われたのだから。

　勝手に産んでおいて、自分の思い通りにならなかったら死ねだなんてもはや人間

　として扱ってはいない、ただの人形遊び、ママゴトの延長。

　そう俺はただの傀儡。

　最後まで踊って見せましょう。

　好きでしょ？　

　毎日特集を組みたくなったでしょ？

　原因は何かなんて知っているでしょ？

　そろそろ責任は取りましょうね？

　ね！