今日も「僕」は、怒られる

kento

今日も僕は、怒られる

今日も僕は、怒られた。


僕は、他の人より勉強ができない。先生に居残りを指示される。いつも、いつも居残りだ。


「どうして、できないの!」


そう言って、いつも怒られる。


僕は、他の人より運動ができない。そんな僕を見て、周りはちょっかいをかけに来る。抵抗を試みるも、トラブルになってしまう。


「どうして、友達と仲良くできないの!」


そう言って、いつも怒られる。


僕は、他の人より手先が器用だ。図工の時間は、他の人より変わった作品を作れる。


だけど、目立つせいで作品にイタズラをされてしまった。怒りを自覚する間もなく、殴ってしまう。


「どうして、殴ったの!」


そう言って、いつお怒られる。


ある日クラスメイトが、花瓶を割ってしまった。誰が割ったのかと、犯人捜しをする先生。


犯人の子が、僕が割ったと言う。いつも、怒られてばかりの生徒だから、僕の釈明を聞き届けてくれない。


「どうして、いつも悪い事をするの!」


そう言って、いつも怒られる。


他の人と違うだけで、どうしていつも怒られるのだろうか。人と違うのは、罪なのだろうか。

なら、せめて一人にしておいて欲しい。そう思い、学校を休むと親に言う。


「皆、ちゃんと行ってるんだから、あなた行きなさい!」


そう言って、いつも怒られる。


やっぱり、皆と違うことをするのは、怒られることなんだ。

だけど、どうすることもできない。


今日も僕は、怒られる。

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