第29話


レイルがダンジョンに挑み続けて2週間、、、



お昼頃に源邸の玄関で聞き慣れた声が聞こえて来た。

「おーい、レイルやー!弦爺が帰ったぞー!」


「あっ!弦爺!お帰りなさい!

海外はどうだった??楽しかった?お土産はー?」



「儂は遊びに行ったわけではないのだがのぅ…。

まぁ、有意義には過ごせたかの?ほっほ。

ホレ、お土産の自由の女神像ふぃぎゅあじゃ。」



「なんだぁ、弦爺の事だから用事とか言って遊びに行ってたと思ってたよ。おー!海外のフィギュア!ありがとうー!

ところで何しに行ってたの?」


遊びに行っていたと思われていた龍弦は地味に傷付きながらも説明する。



「本当なら遊びに行きたかったのじゃがの…

近頃、各国にあるダンジョンが活性化してきておるのじゃ。

それがアメリカ合衆国開催の円卓会議であっての、

有事の際のダンジョン対処方針と、

儂が親になってそして、弟子ができた報告じゃな。」



「へぇー、弦爺も色々忙しいんだね。

でも親になった事とか弟子が出来た事って報告する必要あるの??


…と言うか、弦爺に新しく弟子が出来たんだね!」



「まぁ、報告義務はないんじゃがの。

あ奴らは有事以外は暇人じゃからの!

極端な話、自慢話をしに行っただけじゃ。

円卓会議なんて大層な名前をしとるが大体は各国のトップ達が自慢話や井戸端会議をする所じゃよ。

それとなレイル、弟子はお主だけじゃぞ?」



レイルは弟子が自分しかいない事に驚き不思議に思った。


「え?でも、道場の人達は?何日か毎に人が増えてるよ?弟子じゃないの?」



「この道場に来てる者は皆、

摩利支天流の門下生で一応弟子の括りには入るが、

儂個人の弟子は今まで居らんかったんじゃよ。

儂の眼に叶う者が居らんかったからのう、

あと一歩や二歩の奴はちょこちょこ居るのじゃがな。」



「そうなんだ?でも弦爺があと少しって言うくらいなら凄い人達なんだね!

もしかして楓もそうなの?」


「……楓も才能で言えば、

確かに眼を見張るものがあるんじゃが…

既に千夜さんの愛弟子なんじゃよ。

千夜さんは薙刀だけなら遥かに儂を凌ぐからの。」



千夜が龍弦を薙刀だけとは言え、

遥かに凌ぐと…自分よりも強いと。

それを聞いたレイルは目が点になっていた。



「え…千夜さんってそんな強いの?

…全然分からなかった。

それに楓が千夜さんの愛弟子だったなんて

2年も居て初耳だよ!」



「それはレイルの鍛錬は儂が付きっ切りだったのと

勉強で忙しかったからじゃろ?」


「うっ…た、確かに…

覚える事があり過ぎて他の事に目がいってなかったかもしれない…

でも楓も楓だよ、教えてくれても良いじゃないか…」



(…楓は千夜さんに似て頑固な所があるからの。

レイルに置いて行かれないように、

必死なんじゃろうな…。)



「それはそうと、この2週間どうじゃったんじゃ?

ダンジョンに潜ってどこまで行ったのじゃ?」


「えっとね、9階層まで降りたよ!

でも10階は楓に止められたよ、、、

死んじゃうからダメだって。」


「ほうほう。良い判断じゃな!

10階層の主は今の2人ではちとキツいからの。

レイルだけなら突っ込んで行ったろうに。

やはり楓を付けて正解じゃったな。レイルがダンジョンに挑み続けて2週間、、、



お昼頃に源邸の玄関で聞き慣れた声が聞こえて来た。

「おーい、レイルやー!弦爺が帰ったぞー!」



「あっ!弦爺!お帰りなさい!

海外はどうだった??楽しかった?」



「儂は遊びに行ったわけではないのだがのぅ…。

まぁ、有意義には過ごせたかの?ほっほ。」



「なんだぁ、弦爺の事だから用事とか言って遊びに行ってたと思ってたよ。

何しに行ってたの?」


遊びに行っていたと思われていた龍弦は地味に傷付きながらも説明する。



「本当なら遊びに行きたかったのじゃがの…

近頃、各国にあるダンジョンが活性化してきておるのじゃ。

それがアメリカ合衆国開催の円卓会議であっての、

有事の際のダンジョン対処方針と、

儂が親になってそして、弟子ができた報告じゃな。」



「へぇー、弦爺も色々忙しいんだね。

でも親になった事とか弟子が出来た事って報告する必要あるの??


…と言うか、弦爺に新しく弟子が出来たんだね!」



「まぁ、報告義務はないんじゃがの。

あ奴らは有事以外は暇人じゃからの!

極端な話、自慢話をしに行っただけじゃ。

円卓会議なんて大層な名前をしとるが大体は各国のトップ達が自慢話をするだけの所じゃよ。

それとなレイル、弟子はお主だけじゃぞ?」



レイルは弟子が自分しかいない事に驚き不思議に思った。


「え?でも、道場の人達は?何日か毎に人が増えてるよ?弟子じゃないの?」



「この道場に来てる者は皆、

摩利支天流の門下生で一応弟子の括りには入るが、

儂個人の弟子は今まで居らんかったんじゃよ。

儂の眼に叶う者が居らんかったからのう、

あと一歩や二歩の奴はちょこちょこ居るのじゃがな。」




「そうなんだ?でも弦爺があと少しって言うくらいなら凄い人達なんだね!

もしかして楓もそうなの?」



「……楓も才能で言えば、

確かに眼を見張るものがあるんじゃが…

既に千夜さんの愛弟子なんじゃよ。

千夜さんは薙刀だけなら遥かに儂を凌ぐからの。」



千夜が龍弦を薙刀だけとは言え、

遥かに凌ぐと…自分よりも強いと。

それを聞いたレイルは目が点になっていた。



「え…千夜さんってそんな強いの?

…全然分からなかった。

それに楓が千夜さんの愛弟子だったなんて

3年も居て初耳だよ!」



「それはレイルの鍛錬は儂が付きっ切りだったのと

勉強で忙しかったからじゃろ?」



「うっ…た、確かに…

覚える事があり過ぎて他の事に目がいってなかったかもしれない…

でも楓も楓だよ、教えてくれても良いじゃないか…」



(…楓は千夜さんに似て頑固な所があるからの。

レイルに置いて行かれないように、

必死なんじゃろうな…。)




「それはそうと、この2週間どうじゃったんじゃ?

ダンジョンに潜ってどこまで行ったのじゃ?」


「えっとね、9階層まで降りたよ!

でも10階は楓に止められたよ、、、

死んじゃうからダメだって。」


「ほうほう。良い判断じゃな!

10階層の主は今の2人ではちとキツいからの。

レイルだけなら突っ込んで行ったろうに。

やはり楓を付けて正解じゃったな。

…とは言え、見る限り随分と成長したようじゃのう!

やはり実践が1番成長出来るわい。

どれ、弦爺にその成果を見せてはくれんかの?」



「うん!いいよ!今日こそ弦爺から一本取ってみせるよ!」



「おぉ…っ!その意気やヨシっ!

ならば!もし一本取れたら一つだけ望みを叶えてやろう!

………じゃが、儂の出来る範囲で頼むぞ…?」


「っ!本当に!?

よーし!やる気が漲ってきたよ!

弦爺から絶対一本取ってやる!!

…行くよ弦爺!早くっ!」


龍弦は愛弟子である我が子の成長を楽しみにしながら一緒に道場にゆるりと向かうのだった。


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