第09話 おもかげを辿って

 作家を志している点、自由律の詩は幾らでも書けますが、

現在の業界のスタンダードは、圧倒的に曲先なので、

リズムパターン等を書いて抵抗はしていますが、

なかなか自分の文字数に合うメロディーに出逢えず、悩んでいます。

YAMAHA QY70の頃のようにコード進行を抜き取って、

そこにメロディーをあてがう。

メロディーに乗らない言葉は削ぐと言ったイメージやってみれば

成功するかも知れません。

片手が残っていて本当に良かった。


 今日の夕方からでも、早速、

サンプルになりそうなコード進行を見繕うと思います。

パッと浮かんだのはVaundyの「おもかげ」。

これはちょっと系統が近過ぎるかな。

当たりが軽く優しく、シンプルな構成を目指して行きます。

 原稿提出までに一つ宿題が出来ました。大学生の僕は亡霊です。

あの日書き下ろせなかったウェディングソングを凌駕する1曲を書き上げて、

傷を完全に癒やす。

今度の挑戦は自己完結型なので、有言実行に失敗しても、

自死決行には至らないでしょう。

寧ろ、久し振りに復活させる作曲技法がハマれば、

これまで封印して来た音楽方面でも、何らかの立身出世が見込めるかも知れません。

書斎に篭って書く内容は「エッセイ6:4小説」位の比重で、

後者だったら何らかの募集がかけられてあったりしますが、

書き溜めたエッセイを丸ごと使用、と言う段にはなかなかことを運べずに、

次の一手を差しあぐねていました。


 打開案としては、書き下ろしになっても構わないから、

テーマが魅力的な募集口を徹底的に洗い出すこと。

そして、今回は、禁断の2002年02月を晒すことには成りましたが、

音楽と自分と言う流れの中で作品完成を目指して行くことになりました。

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