さあ、地獄の始まりだ

「空間魔法・空間把握からの土魔法・石板生産からの念力魔法・転写」

 俺は空間把握で犯罪者のいる場所に隠し通路、奴隷が捕まっている場所、それを買いに来たクズな金持ちが集まってる場所や個室に事が終わった後の集合場所(冒険者ギルド)を石板に写していく。

 ほんでもってその石板を結構多めに作り、騎士団の人と冒険者の人に配っていく。


「ほい、てなわけで、俺は今から犯罪者が一番密集している所に突入するから、騎士団の人はその混乱に乗じて捕まっている人達の保護とそれを買いに来たクズな金持ちの逮捕をお願いするね。冒険者の皆さんには、確実に逃げようとするであろう、犯罪者とクズな金持ちを逃がさないために、逃走経路で待ち構えてください」


「それだけでいいのか?」

 冒険者の一人が俺に少し不安そうに言ってきた。まあ仕事内容が余りにも簡潔かつ簡単過ぎるもんな。でも俺の手であのクズ共を虐殺したいんでこういう依頼の出し方をするしかないからな。


「ああ、それだけでいいよ。まあ元々俺一人で犯罪者を皆殺しにした後に、囚われた人を助けようとしてたからね。あ、一応言っておくけど、俺は絶対に負けないから、安心してくれ」

 因みに皆俺の事を強大な力を持った大魔導士だと思っているので特にツッコミは入らなかった。


「そうか、分かった。こちらとしては依頼が楽に越したことはないしな。よし、その依頼全力をもって達成しよう」


「そう言って貰えるとありがたいよ。さてと、じゃあ、早速行きますか、後は頼みましたよ」


「おう、任せろ」「もちろんだとも」「魔導士様も頑張ってくれよな」「そうだぞ、逃げ出そうとするクソは俺らに任せな」「ハハハ、そうだな」「我ら騎士団も逮捕及び救出作戦全力を持って当たらせてもらう」


「ハハハ、全く凄い頼りになるね、情けは人の為ならずだな。さてじゃあ、皆配置についてくれ、俺は今から5後に転移するんでよろしく」


 待つこと5分


「さてと、皆配置についてくれたかな?俺もそろそろ行きますか。短縮詠唱・我は願う。我が把握せし空間への転移を・空間魔法・把握空間転移」


 ――――――――――


 かくして俺は地下にある敵の本拠地に転移した。


「何だ、お前はどこから来た」

 一人のオッサンが俺に気が付き驚いた様子で怒鳴って来る。


「いやね、ここにいる、クソったれた犯罪者を血祭に上げるために来たよ」


「ハハハハハハハハハ、これは愉快だね、お前みたいな子供が俺達は血祭に上げるって、ハハハハハハハハハ」

 俺の言葉に馬鹿笑いをするオッサン達、うん、不愉快だ。本当に不愉快だ。

 しかもメガネの神器の効果でこいつの纏っているオーラが分かるのだが、酷く濁っていて黒ずんでいる。救いようのない悪だ。

 さてと、殺しますか。


「風魔法・風刃」


 ゴトン


 俺の事を笑っていたオッサンの首が落ち血が溢れる。

 それを見て慌てて武器を取り俺を殺そうとする犯罪者共。でも、もう遅い。


「風魔法・風刃乱舞」

 風の刃をまるで舞ってるかのように辺りにまき散らす魔法。

 この魔法を常人が避けるなんてのは不可能、当たったら最後人の肉なんて裂けるチーズのように簡単に裂ける。


「ギャアアアアアアアア~~~~~~~」「痛い、痛い、痛い」「俺の腕が~~~~」「足が~~~~」

「血が血が止まんね~~~」「クソったれが~~~」「耳が耳が取れた~~~、痛いよ、痛いよ」「怖いよ、助けてママ~~~」「何で、こんな化け物が来るんだよ」「誰か、誰か助けてくれ」「治癒魔法を、誰か治癒魔法を」「おい、返事しろ、おい」「死にたくないよ~~~」「一体何が、何が起こってるんだ」


 辺りは阿鼻叫喚の嵐、嵐、いや~~~、強いね、この魔法。

 さてと、一応事情聴取の為何人か偉そうな奴は残すけど、それ以外は皆殺しでいっかな?

 こんなクソ共生きていても害しかない。百害あって一利なしって奴だ。

 それに、イトとの記憶共有の時流れ込んだ記憶の中にあるんだよな。目の前で売れない年老いた獣人を殺害して、売れる獣人は首輪をつけて牢屋にぶち込み、気に入った獣人に対しては子供には到底見せられないような行為に及んだ。あのクソ共の顔がさぁ、そんでもって今目の前にそいつらがいる。俺の記憶にあるクソ共とこいつらの顔は一致している。

 こんなもの、許せないわけがないだろ。ああ、当たり前の話だ。誰が許せるという物か。むしろ許していいはずがないだろ。

 もちろん一瞬イトの復讐用に残そうかとも思ったけど、流石にイトの手を血に染めさせたくはない、こういうのはイトのご主人様である俺の役目だ。

 イトよりも大人である俺の役目だ。


 さあ、地獄の始まりだ。


 おそらくこの時の俺は恐ろしく邪悪な顔をしてたと思う。

 それこそイトには絶対に見せられないようなさ。

 まあ、でもそうなるよ。だって目の前に吐き気を催す邪悪がクソを煮込んだような汚物がいるのだから。


――――――――――――――――


 めちゃくちゃに今更な気はするけどメガネの神器の効果説明

 (なお、主人公は鏡を使って召喚されてから数日たったころにはもう既に能力を把握していた)

 

 メガネの神器

 ・物を綺麗に正しく良く見たいという想いからこの能力を得た。

 視界に収めれる範囲の物を完璧に綺麗に隅々まで見ることが出来る。

 ・見ている物及び者について詳しく見たいという想いからこの能力を得た。

 目に納まっている範囲の物及び者を鑑定及び詳細鑑定することが出来る。

 ・人物についても見たいという想いからこの能力を得た。

 メガネの神器を通してみた人物の人格をある程度オーラのような形で見ることが出来る。

 ・人を見るときにその人の嘘を見抜きたいという想いからこの能力を得た。

 このメガネの神器を通して人と会話をしている時にその人の言葉が嘘かどうか見分けることが出来るようになる(オンオフ可能)

 ※神器は絶対に傷がつかず、壊れない。また、神器は譲渡や盗むことが出来ず何があっても所有者の元に必ず戻る。

 

 まあ、メガネの神器もチートです。ぶっ壊れチート神器です。

 この最初に書かれている視界に収めれる範囲の物を完璧に綺麗に隅々まで見ることが出来るってのが凄く壊れてます。

 動体視力等も補正が入っています。

 ようは敵が物凄いそれこそ音速や光速レベルの動きを見せても効果によりその動作を完璧に綺麗に隅々まで見ることが出来ます。

 体がついて行くかどうか別ですがそれでも相手のどんな攻撃でもどんな魔法でも、何をしようとこのメガネの神器がある限りはありとあらゆる全ての物事を完璧に綺麗に隅々まで見るという行為が出来るのです。

 チートですね。

  

 ―――――――――――――――


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