ラスト・バトル

「気を失ってるだけか・・・・良かった」



「それじゃ、ラスト・バトルと行きますか」


「ああ!決着を付けてやるぞ!!」



猫は『タナカ リョウ』に戻った。


つまり、今までの超常的な力は無くなったのだ。



「なのに何でだろうな、全ッ然負ける気がしないね」


「ほざいてろ!私はまだ『創造』できるぞ!!」


歪んだ空間から這い出た大型鼠やマネキンが襲いかかって来るが、タナカは微動だにしない。



「諦めたか!それも良かろう!なれば私がお前の『本質』だ!!」


「ふっ!」


タナカは腕を振るうと、一撃でそのすべてを壁まで吹き飛ばした。


「な・・・ごふっ・・・?」


一瞬で距離を詰めると、仮面博士の鳩尾に拳をブチ込んだ。


「悪りーけど、もう終わりにしようぜ。わかってるんだろ?もう『俺』は迷わないって」


「・・・・私とて、お前の一部だったのだろう?」


「今も一部さ、これからもな」


「・・・・私も居ていいのか?」


「感謝してるぜ」


「・・・・何だと?」


「後悔するところだったよ、俺は逃げずにこの気持ちにケリを付けるよ」


「・・・・ふん・・・・わかればいいんだよ」



仮面博士が遂にその仮面を外すと、『タナカ リョウ』とまったく同じ顔が現れた。

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