第5話 ゲオ平原

ゲオ平原は王都の目の前に広がる平原で、のんびりとした雰囲気の平原だった。

「さぁ、まずはこのイノを狩ってみようか。」とセルカが言った。

イノは、大きな牙を持った青いイノシシみたいな姿をしている。

「じゃぁ、まずは俺からやらせてもらうぜ。」。ジャンがイノに向って突撃して斬り掛かる。

「グォォォォ!!」イノが鳴いた。

「よし、やったか!?」ジャンが振り返るとイノが突進してきていた。

「マズイ‼」叫んだのもつかの間、突進してきたイノの牙がジャンに刺さった。

「うぁぁぁぁ!!」とジャンが叫んだ。

「エレーナ、回復を!!」セルカが大声で指示を出した。

エレーナがジャンの方に駆け寄り、「神々に祝福されし聖なる力よ、この者の傷をいやしたまえ、ファストレクペラッション!!」回復技を使っている間に、ヴェルカが「炎の息吹よきたれ、ファイヤーブレス!!」イノが燃え上がり、鳴きながら倒れたが、ヴェルカも同時にしゃがみこんだ。「どうした、大丈夫?」とガリアが声をかけると、「ちょっと強い魔法使ったら魔力使い果たしちゃった…もっと魔力消費少ない奴打てばよかった…」と小さな声が聞こえた。

「なにしとん…」とガリアは困惑しながらヴェルカを見ていた。

1時間くらい経った頃にはみんな戦い方を覚え初めてきたようだった。

ジャンと自分が切り込みをして、それをヴェルカが魔法で、ガリアが魔法と神法と指揮で援護する。ジャンはエレーナとヴェルカ、ガリアを護衛するという感じのスタイルに落ち着いた。

イノを20匹ほど倒したときに、紺色のウサギが出てきた。

「ん?ちっこいのが出てきたぞ」とジャンがウサギに気づいて近寄る。

「そいつには近づくな!!」とセルカが叫んで、ジャンの前に出て切り捨てた。

「あいつはミリオンウサギ、とんでもなく強いうさぎだ。普通はこんなとこに生息していないんだが…」セルカが説明をし終えた時、その場にいる全員が日が暮れてくることに気付いた。

「そろそろ帰ろうか」とセルカが促して「そうだね」と王都に帰ることになった。

「ここに慣れてきたらゲオ平原の少し奥にあるフェース遺跡に向おうか。そこは今日より少し強い奴らが出てくるところなんだけど、それはまだ少し先になりそうだからそんなことは置いておいて、明日に備えて今日はもう宿で疲れをとっておこう。いい温泉がある宿があるんだ」と嬉しそうにしながら話すセルカに連れられていく…


人々が行き交う繁華街の中をゆっくり見渡しながらセルカ達は宿に向かう。

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