　人を殺そうと思い立ったのは、それからしばらく通院してからの話であった。

　僕の視界は――世界は、ずっとモノクロの状態のままである。何を観ても何も変わらないので、持っていた小説もＤＶＤもゲームも、全て売り払ってしまった。

　それから、一日部屋でぼうっとする日々が続いた。

　契機（きっかけ）となったのは、久しぶりに外出することになった時である。

　止めておけば良いのに、僕は映画館が近くにあるショッピングモールへと行った。何を買う訳でもない。何も魅力的に見えないのだから、購買意欲なんてあるはずがないからだ。

　ウィンドウショッピングをすることもなく、ただただ呆然と、店から店を転々とした。やはり僕の世界に色彩はなかった。

　そして――ある店から出た時、恐らく今流行のアニメの新作映画上映が丁度終わったのだろう――人が、人が、人が、人が、人が――ぞろぞろと映画館から出てきた。

「マジで良かったよね」

「あれって原作のネタバレじゃね」

「馬鹿、それが良いんだって」

「いやあ、良かったわあ」

「あの技ってさ――」

「次回も劇場版あるってマ？」

「パンフレット初めて買ったわ」

「家で全巻読み直そ」

「漫画貸してくんね？」

「これでやっとネタバレ解禁できるわー」

　楽しそうに話す人々を見て。

　僕は、嫉妬した。

　僕にはできない感動が、この箱の中の映像に詰まっている。

　羨ましいと思った。妬ましいと思った。

　僕が享受できないものを、彼らは当たり前のように受け取っている。

　ずるい。

　どうして――僕は何も悪いことをしていないのに。

　どうして、僕だけ。

　ずるい――ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい、ずるい。

　いつしか僕の中には、一つの感情が生まれていた。

　久々に見た真っ黒い色彩を持つ、その感情の名前は、「殺意」であった。

　人を殺そうと、初めて思った。