第6話 どうだった?

「「「で、どうだった?」」」

花ちゃんとのデートが終わった休み明け、3人からこう聞かれた。

3人とのデートを終えた私は少し悩んでいた。想像していた以上にドキドキしてしまっていたからだ。

でも、それを伝えていいのだろうか。

「う~ん」

悩んでしまう。

すると優ちゃんが口を開いた。

「私と愛ちゃんはお揃いのイヤリング買ったもんね」

すると次は硬ちゃんが口を開いた。

「私はお揃いのネックレス」

すると次の次は花ちゃんが口を開いた。

「花はちゅーした!」

「はぁ?私だって愛ちゃんの首にキスしましたけど?」

「ちがうもん!花はおくちにちゅーしたんだもん!」

やばい!また争いが始まってしまう!

「ケンカしちゃだめ!正直に言うと、全員にドキドキしました!」

「それぞれ何ポイント?」

う!優ちゃんに質問される。

そうだ!ポイント制だった!

「え~っと...みんなおなじくらい...かな...?」

私は濁して言った。

「それじゃだめ。誰と付き合うか決めなきゃなんだから。」

うぅ!硬ちゃんにそう言われてしまった。

正直に言うしかない!

「え~っと...優ちゃんが5ポイントで、硬ちゃんが7ポイント。花ちゃんは10ポイントかな。」

みんなの顔をゆっくり見回す。

優ちゃんはめちゃくちゃ悔しそうな顔をしているし、硬ちゃんも悔しそうだ。花ちゃんは1番になれたのが嬉しかったのか飛び回っている。

「やった~!花1番だ!じゃあ花と付き合うんだね、」

「「待って!」」

優ちゃんと硬ちゃんが花ちゃんを止めた。

「まだ対決は終わってないよ。」

「これからどんどん加算されていくシステムなんだから。」

加算!?

今回のデートで終わりじゃないの!?

「これからある学校の行事や休日のデート、色々な場面で愛ちゃんからのポイントを楽しみに待ってるからね。」

「最終的に付き合うのは私よ。」

「花もこれからもっとがんばる!」

私、まだこの3人からドキドキさせられるの!?





  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る