第4話 影の人生

控えめにいっても僕自身は目立たない少年だった。

クラスでは一番後ろの席で誰にも気づかれないようにこっそり漫画を描いているような、そんな根暗な少年だった。

誰かと積極的に関わるより1人の世界を楽しんでいたいような、そんな奴だ。

今ならイジメの対象にもなっただろう。

だけどあの頃は今よりずっと時代が緩やかだった。

変わってるけどまあ害のない奴、で許される余裕があった。

それに漫画好きの奴はいつだっていたから、そんな感じの人のいいクラスメイトたちは、僕の漫画をどこか楽しみながら読んでくれていた。

今思うといい時代だった。

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