第3話 視線

昔から道を歩くのが怖かった。

学校から家への帰り道、

バス停まで歩く商店街の通り、

視線を避けてきた。

何故か落ち着かないのだ。

人、人、人。

監視されているような、

見透かされているような怖さが、僕の心を付きまとった。

夜になっても、人がいない街並みの方が落ち着いた。

ここには誰もいない、

そう感じると胸の奥底から心が安まりくつろげた。

変な子どもだったと思う。

だがその本当の理由を知るのはもっとずっと後になっての事だ。

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