第24話 中年の勝負の時
「ふふっ。今日も沢山頑張ったね?えらいえらい。」
自分よりも年下の女の子に頭を撫でられるのは恥ずかしいがとても気持ちが良い。
「…は!ノノちゃん!そう言えば甘い物好きだって言ってたよね!?」
「…うん。好き、だよ?」
良かった!聞き間違いじゃなかった!急いで冷蔵庫から今日買ったデザートをテーブルの上に並べていく。
「…ノノにこんなに買ってくれたの?」
テーブルの上には色とりどりのケーキにプリン、マカロンやモンブランと色々なデザートがあり置けなくなってしまった。
「ありがと。ふふ………でもこんなに食べれないよ?」
「…あ!い、いやさ!ノノちゃんがどんなデザート好きかわ、わわ分からなかったから沢山買っちゃったんだ!良ければ好きなだけ食べて!!」
「んー…じゃあこのマカロンだけ貰って良い?」
「良いよ良いよ!!ジャンジャン持ってって!!」
「ふふ、1個で大丈夫。また美味しいデザート楽しみにしてるね?」
ここだ!この話の流れなら切り出すのもおかしくない筈だ。いくぞ!………よし。いくぞ!?
………よし。よしよし!
「の、ののたゃん!!ノノちゃん!!」
「ん?どうしたの?」
「よ、よよ良ければ、お、おおお俺と俺と、俺と!!」
「ん?おれと?」
「時間がある時!!デザート食べに行きませんか!?」
「ん?良いよ?」
そりゃあダメか。そうだよな、こんな可愛い子が俺みたいな中年男性と仲良くデザート食べに行こうなんて虫が良すぎるんだ。
「はは………当然ですよね。なんかすみません。」
「ん?いつ行く?」
冒険者になってお金が稼げるようになってちょっと強いモンスター倒せるようになったくらいでいい気になってたんだ。ごめん母さん、父さん。せっかく産んでくれたのにこんな中年になっちゃって………
「お金払わなければそうですよね。俺なんか………分かってたんだけど悲しいな………。」
「んー…じゃあ明日もゴンちゃんちにくるね?
楽しみだね?」
それでもお金を払ってこんな素敵な女の子とイチャイチャ出来たんだ。それだけでも幸せだと思わないと………
「今日もありがとうございます………また指名しますね………」
「うん。ノノもゴンちゃんにまた指名して貰えて嬉しかった。またあしたね?」
「はい?じゃあまた明日………あした?」
そう言ってノノちゃんは前みたいにほっぺにチュウして出ていった。
明日も指名して良いってこと?
まじ!?
二日連チャンで指名して良いの!!
っしゃああああああああ!!
デートはダメだったけどまた明日ノノちゃんに会えるんだ!!!
漲ってきたああああああ!!!
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