第20話 火炎剣って主人公みたいだよね
「おお!これが俺の新しい力か!!」
【火炎剣】
手に持っている物に火炎で出来た剣を創造し攻撃することが出来る。
試しにやらなあかん。これはあかん。
「うおお!!火炎剣!!!」
そう言うと俺の右手に持つナイフは一瞬で炎に包まれてナイフの刃の部分が炎で出来た刃になる。
しかもその刃の部分は俺の力加減で長くも出来るし太くも出来るようだ。
「おおおおおお!!!かっけえええええ!!!!」
こんなカッコいい技に憧れない男子はいるか!?いや!いない!!
もうこの技さえあれば何もいらない!!………いやそれは嘘だけどそのぐらい感動している!!!
「くううう!!今すぐにこのスキルでモンスターを倒せないのが残念だぜ!!」
火事小僧にこのスキルを使っても効果はゼロだし、もうこのダンジョンにいる意味はない。
「………ちょっと時間あるしスライムで試し切りするか?」
そうと決まれば急いでスライム狩りだ!!
少しでも早くいかねばなるまい!!!
「っしゃああああ!!やったるでえええ!!スライムがあああ!!!」
火炎剣にテンションが上がりまくって自分でもおかしいのを自覚してるがそんなこと言ってられない。
スライムという的がいるんだ。俺は腹の底から力を込めて叫んだ。
「いくぞおお!!くぁあんんんくぅえええんん!!」
その言葉に反応してくれるスキルはやはり有能だ。俺のナイフの刃には俺の身長よりも長く、そして俺の体が隠れてしまうような太い火炎の刃が出現した。
「ぅおおおりゃあああ!!死にさらせえええ!!」
斬るというよりも、上から下に叩きつけるようなそんな一撃だ。
オーバーキル過ぎて地面まで焦げている。俺の全てをこの一撃に掛けたんだ。そうなって貰わないと困るんだけどさっ
「………あ、エネルギー切れた。」
その一撃で本日のスキルを使えるエネルギーは切れてしまった。
でも言えることは1つ
「かっけえええええ!!やべえってマジで!!俺主人公みたいじゃん!!」
今までの俺の人生で1番格好良かった瞬間だったと確信している。
また余裕がある時は同じ様にオーバーキルするだろうな。
俺は1人でニヤニヤしながら家に帰っていった。
「ねー?ままー?あの人一人で笑ってるよー?」
「し!視ちゃいけません!!」
周りになんと言われようが何も気にしない俺だった。
心も強くなったようで嬉しくなる。
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