第10話 初めてのユニークモンスター
【ユニークモンスター】
通常のモンスターの変わりに出現するレアモンスター。10000体に1体の割合で出現する。
倒した際のドロップアイテムはレアなアイテムがドロップされる。
「ユニークモンスターに出会えるなんて………本当に運が良いな。それとも運が悪いのか?」
スライムからユニークモンスターに変わるときは確か【アシッドヒュージスライム】だった筈だ。
このモンスターは俺が勝てるような相手じゃない。そんなのは分かってるが仮にこのユニークモンスターを倒した時の恩恵は凄いものだ。
このモンスターは体が酸で出来ていて攻撃も体を溶かす酸を飛ばしてくる。
その酸に触れたら俺の体なんて直ぐに溶けて無くなるだろう。
「倒せないユニークモンスターが出現した時は直ぐに冒険者協会に連絡しなきゃいけないんだよな。」
冒険者協会に連絡すれば倒せる高ランクの冒険者が来て倒してくれるが、その代わり獲得できる筈のレアアイテムまで没収されてしまう。
「どうする?何かコイツを倒す策はないか?」
ユニークモンスターは総じてレベルも高いため俺のバットの一撃じゃあ倒せないのは目に見えている。
スライムは核を壊せば倒せるがその核が固いんじゃあ………
「………あの核って抜き取れないのかな?」
核が固いとしてもそれを覆っているのは液体だ。素早く抜き取ればスライムなら倒せるんじゃないか?
「そんな方法今までにしてた人なんて知らないけど折角出たお宝を他人に渡すのも嫌だし試してみるか。」
あの液体が酸で出来てるのも知ってるが俺にはスキルの【完全回復】がある。死ななければ次の日には無傷で回復するんだ。
俺は深呼吸をしながらタイミングを見計らった。
そして少しするとアシッドヒュージスライムは俺から離れていくように進んでいる。
その瞬間に俺は核を目指して駆け出しアシッドヒュージスライムの液体の中に右手を突っ込んだ。
「いでええええ!!くそおおおお!!!!」
液体は酸で出来てるんだ。痛くて当たり前だ。自分の手がドンドン溶けているのはグロテスクだがお目当ての核を掴み液体の外へと取り出せそうではある。
「こなくそがああああ!!とられろおおお!!」
アシッドヒュージスライムも抵抗してるのか核を取ろうとすると核が中心部へと戻る力が働き顔面目掛けて酸まで飛んで来る。が、俺は空いている左手で酸が体に触れないように必死で抵抗した。
「りゃああああ!!!とれたああああ!!!」
数秒、数十秒の攻防の末、俺は核を取り出すことに成功した。
しかし、取り出した所までは成功したが俺の両腕は酸で溶けてしまい取り出した核は地面に落ちてしまった。
「ああ…せっかく倒したのに…俺死ぬのか?」
アシッドヒュージスライムを倒すことに成功はしたが俺はその場で気を失ってしまった。
体にも酸の攻撃を受けてしまいポッカリと穴が空いてしまったのだった。
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