第6話 スライムの洞窟



「ここがダンジョンの中か………」



時間も夕方近くになっていたので足早に目的地である【スライムの洞窟】へとやってきた。


中は少し肌寒いような洞窟で湿度も高い。スライムのようなモンスターがいそうな場所はこんな場所というような雰囲気だった。



ゴブリンを倒したからスキルとレベルが1の状態になってる筈だが、最弱のモンスターと言っても相手はモンスターなのには変わらない。


途中のホームセンターに寄ってバットを購入し戦いに備えてはいるが、本当であれば【ダンジョン装備】というダンジョンから発見されたアイテムを持つ方が安全性は増すんだが金額が高いので今回は見送ることにした。




「さっそくお出ましか!見た目はただの水の固まりみたいだな。」



少し歩いてると【スライム】に遭遇した。あっちはまだ俺に気づいて無いようなので先手必勝で水の塊のような中に1つだけある黒い核のような物を狙って攻撃する。



「おりゃあああああ!!」



思ったよりもバットの一撃の攻撃力が高かったのかスライムの体を真っ二つにして地面へと激突する。激突した衝撃が手に伝わりじんじんするがスライムを一撃で倒せたようだ。


スライムがいた場所には青いグミのような【ドロップアイテム】が落ちていた。



「これがダンジョンでモンスターを倒すと手に入る【ドロップアイテム】か。確かスライムの場合は【スライムグミ】だったよな?」


手に入れたスライムグミは一個50円で売れるアイテムで食べると傷の治りが少し早くなるらしい。


こんなんでも集まればソコソコの値段で売れるし、倒したスライムからでたドロップアイテムは一応集めとくか。



「ふぅー………もうそろそろ八時か?そろそろ終らせるか。」



それから出てくるスライムを倒していくとドロップアイテムのスライムグミでリュックサックに入りきらないぐらいパンパンになった。



スライムを沢山倒したがレベルアップしてはいないと思う。


レベルアップすれば自然と【分かる】筈なのでスライムを100や200倒した程度じゃレベルは上がらないようだ。



途中で小腹が空いたのでドロップしたスライムグミを食べながら倒していたが、このグミは中々いけるな。感覚的だが疲れも取れてるような気がするし、集中力も持続している。



「このスライムで最後にしよう。」




出入り口近くで見つけたスライムを最後に倒すと俺の体が作り替えられてくような感覚になった。


生物としての格が上がるような。今までの俺よりもパワーアップしたようなそんな感覚だ。




「…これがレベルアップか。」





おれは何とかレベルアップすることに成功したようだ。



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