第5話 俺のスキルはレアスキル。


「ふぅ…食った食った。久し振りに焼肉したよ。」



カジュアルな服を買いそのまま近くの高級焼肉屋へと飯を食べに来た。



いつもなら躊躇する値段でも今の俺には大金がある。値段を気にせず食べたら7万円も掛かってしまったが、当分はこれだけあれば生きていけるな。



「でも俺はまだまだ稼ぐぞ。」



数時間であれだけ稼げてしまうコロシアムだ。どうせ俺には何もなかったと思うと命を掛けるというのにもあまり否定的な気持ちはない。



「腹ごしらえも済んだし俺の手に入れたスキルを確認しに行くか。」



それから俺は冒険者の団体が経営している【スキル鑑定所】という場所に行って俺の発現したスキルを確認した。




「お待たせしました。佐藤厳太様。スキルの確認が終りましたので窓口迄お越し下さい。」



「はい。」



受付の人から【スキル確認書】という結果の用紙を貰い俺はその場を後にしていつもの公園のベンチへとやってきた。




「ふぅ………ああいう所はいつ行っても緊張するな。どれどれ………おお!【完全回復】って強力なスキルだろ!?」



スキル確認書に載っていた俺のスキルは【完全回復】という強力そうなスキルだった。



確認書にはスキルの能力も書かれている。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

スキル確認書


スキル名:完全回復


能力:どんな大ケガや欠損も次の日の12:00になると完全に完治する。


限度回数:1日1回、又はレベルアップ時に自動でスキルが発動する。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「運が向いてきたぞ!このスキルなら大抵の無茶をしても困らない!」




冒険者にはモンスターとの死闘を経て腕がなくなったり足がなくなったりする人もいる。


でもこの能力があれば無くなった手足も次の日には元通りという訳だ。



「そうしたら後は俺自身を強くするだけだな!」



スマホで近くの低ランクダンジョンを探すと直ぐに二件のダンジョンを発見する。



「スライムの洞窟と、ネズミの洞穴か………


………スライムの洞窟だな。」




スキルを確認した時についでに【ダンジョン探索許可証】も取得しておいた。



登録したばかりなので低ランクのダンジョンしか行けないが今はそれで十分だ。



「まだ夕方だし少しだけ【レベル上げ】でもするか!!」




スキルを発現すると同時に【レベル】も付与される。


レベルは上がれば上がるだけ身体能力が上がるから出きる限りレベル上げをしておきたい。




まだ時間もあるので【スライムの洞窟】に行くことを決めた。




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る