第3話 ゴブリンとの戦い



「ぐぎゃあああ!!!」



「おおおおおお!!!」



戦いが始まりゴブリンは俺に向かって襲いかかってくる。


思ったよりもスピードはあるがまだ俺の方が早く動けている。


ゴブリンは俺に対して棍棒で叩いてこようとするが俺はその攻撃を何とか避けることは出来ていた。



「ぐぎゃあああ!!!」



「うおお!?はぁはぁ何だよ………はぁはぁこんなのいつかは食らっちまうよ…はぁはぁ。」



最初は避けれているが直ぐに体力はなくなって今は少ない体力を振り絞り転げ回るように避けている。




「ゴブリンいけえええ!やっちまええ!!!」



「大の大人がみっとめねえぞおお!!さっさとしんじまええ!!」





観衆は俺が無様に殺られるのがお望みだがそう簡単にはいかない。



「はぁ…はぁ。でもこのままじゃダメだ。はぁ、何か…何かないか。」



ポケットの中をまさぐるとスーツの内ポケットにボールペンが入ってるのを見つけた。


「ボールペンで何が出来るんだよ!!」



「ぐぎゃあああ!!!」



「うお!あぶねえ、かすった。」



ゴブリンの攻撃を避けて距離をとるがゴブリンは直ぐに俺に向かってくる。体力も一般人の俺なんかと比べても沢山あるようだ。




「ぐぎゃあああ!!!」


「うお!くそ!!このやろおおお!!」




このままでも殺られるだけだと思った俺はゴブリンの一撃を避けて柔らかい部分の眼球を狙ってボールペンを突き刺した。



「ぎゃああああああ!!!!」



「はぁ…はぁ…はぁ。この化け物がああああ!!!」



見事にボールペンを眼球に突き刺すことに成功するとゴブリンは痛みから棍棒を離して悶絶している。



俺はゴブリンが落とした棍棒を拾うと何度もゴブリンの頭に振り下ろした。


「この化け物がああああ!!!」


「ぐぎょ、ぎょ、ぎゃ!」



「しね!しね!しね!しね!」



「ぎょ、ぎ、ょ、ぉ………」



「しね!しね!しね!しね!しね!しねえええ!!!」



何度振り下ろしたかも分からないが俺は体力の限りゴブリンを攻撃する。ゴブリンの返り血や内部から出てきた物が俺の顔やスーツに付着するがそんなの関係ないと言わんばかりに殴り続けた。



「はあ!はあ!はあ!………ぁはあ!



………しゃああああ!!倒したぞおおお!!」




気がつくとゴブリンだったそれは動かなくなり頭はぐちゃぐちゃになっていた。一歩間違えれば俺がこうなってたんだと思うと生物を殺した罪悪感なんて微塵も無かったし、逆に嬉しくて雄叫びを上げながら大号泣してしまった。




「バトルしゅうりょおおおおおおお!!!



勝者はアアアアアアアアアア!!!



冴えない中年の勝利だあああああああああ!!!」





「「ワアアアアアアア!!!」」





アナウンスが俺の勝ちを伝える。



俺は初戦を勝ち抜いたんだ。


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